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潮騒

2017/3/27

 「浜村淳の浜村映画史」(青土社)という本が出版された。作家の戸田学さんがラジオの特別番組で映画評論家でパーソナリティーの浜村さんにインタビューしたのを書籍化したもので「博覧強記の映画対談」として話題になっている◆子ども時代に京都で時代劇映画の撮影現場を見たことから始まり、黒澤明監督のデビュー作「姿三四郎」で映画の面白さに開眼して、今日まで続いている浜村さんの映画体験が本人自身の奔放な語り口でまとめられている◆溝口健二監督の「近松物語」の撮影現場を息詰めて見学し、マキノ雅弘監督の話から女優の藤純子さん(現・富司純子)が出てきて、若尾文子さん、浅丘ルリ子さん、八千草薫さんらお気に入りのスターがどんどん登場。桂木洋子さん、原節子さんについては「会えなかった」として歯ぎしりも◆男優では男・三船敏郎さんが繊細な人で、市川右太衛門さん、嵐寛寿郎さんらスターの生の声に「ほう」と思わず頬が緩み、米国アカデミー賞授賞式に初参加した時の感激はさぞやとほほ笑ましい◆大阪の映画祭で浜村さんの名調子は知る人ぞ知るであるが、聞き手の戸田さんが相当な映画マニアで、「映画の語り部」の魅力を引き出している。「浜村映画史」は多くの映画ファンのための必携本といえるだろう。(高)
 

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