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潮騒

2017/9/30

 民進党が来月10日公示の衆院選に向けて希望の党と合流し、事実上解党する。前身の民主党が政権交代を果たした際の政策課題は地域主権であり、これを「1丁目1番地」としていたが、何やら遠い昔の出来事のように思う◆国の出先機関の廃止を掲げた民主党政権の誕生は2009年衆院選のことである。その出先機関の受け皿を目指して関西広域連合は10年に発足した。府県境を越えた全国初の広域連合としてスタートしたが、12年衆院選で自民党が政権を奪還したことで、出先機関の「丸ごと移管」は宙に浮いてしまった◆「国の出先機関を関西広域連合が引き受けることを狙った。旗を掲げ続ける」と広域連合長の井戸敏三・兵庫県知事は先日の会合で訴えたが、その使命を果たすことができるかどうか◆国の出先機関を廃止する考え方はもともと、国会や国民からのチェックを受けにくく、事務執行に無駄が生じやすい上、地域の意向が反映されにくいことから生じた。この点を突いた民主党は結果的に政権の座を射止めたが、その後の政権運営が稚拙だったため、短命に終わった◆今回の衆院選で国と地方の在り方が論点になる機運は現時点で高くない。地域主権や地方分権のフレーズは今は昔か。「旗を掲げ続ける」と語った井戸氏の決意に、焦りがにじんでいた。(深)
 

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