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潮騒

2017/11/8

 11月は、過労死等防止対策推進法で定める「過労死等防止啓発月間」だ。厚生労働省は、各地で過労死について考えるシンポジウムを開催しており、12月までに全国48カ所で実施する予定だ◆大阪会場では遺族が思いを語り、一つ一つの言葉が胸に迫った。飲食チェーン店の店長だった夫を、1996年に過労自殺で亡くした「全国過労死を考える家族の会」代表の寺西笑子さん(68)は講演で、「過労死はひとごとではない。誰にでも起こりうる」「命より大切な仕事はない」と訴えた◆当時30代の息子を突然死で亡くした母親は「労働災害の認定を受けたが、最愛の息子は戻らない」「働かされすぎて、親より先に命を落とす悲劇は絶対にあってはならない」と声を振り絞った◆また、当時20代だった息子を、職場のストレスとみられる自殺で失った別の母親は「上司から『お前なんていらない、辞めてしまえ』と言われた」「(息子が)いなくなってつらい。今も受け入れられない」と胸中を吐露した◆60代の父親を過労死で亡くした女性は「人件費削減のために、会社の犠牲になっているのが現状」「父は帰らないが、業界の改善につながってほしい」と訴えた。パワーハラスメントや長時間労働の問題に企業は向き合い、黙認したり、放置してはならない。(圭)
 

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