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潮騒

2017/12/30

 2018年度の与党税制改正大綱が決定した翌日、安倍晋三首相の講演に耳を傾けた。賃上げや設備投資を条件とする法人税減税を念頭に「生産性革命のうねりを全国に広げなければいけない」と強調していた。“革命”と大それた表現をするほどの政策は果たして波及するのかどうか◆史上初めて全国47都道府県で有効求人倍率が1倍を超えた、と首相は決まり文句も忘れていなかったが、後日聴講したクレディ・スイス証券の市川真一氏による指摘は印象的だった。日経平均株価が26年ぶりの高値になった今年の経済環境について「アベノミクスの成果ではない。たまたま」と切り捨てた◆日本経済が米国の景気動向に左右される点を解説した市川氏は「米国経済が減速したときの日本独自の成長プロセスが描けていない」とバッサリ。「見た目」がうまくいっているだけに抜本的な改革に踏み込んでいないと分析していた◆「トリクルダウンは起きたのか。そろそろ結論を出した方がいい」とは、立憲民主党の枝野幸男代表による最近の語録だ。富裕層が豊かになることで貧困層も豊かになり、富が行き渡るトリクルダウンの理論を持ち出してアベノミクスをけん制した◆12年12月26日に第2次安倍内閣が発足して丸5年。経世済民のありように思いを巡らす年の瀬である。(深)
 

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