こしあん、黒豆きな粉、日本酒、地卵―。地元の名産品を素材に地産地消をコンセプトとした、"和風"ロールケーキが大阪市平野区の和菓子店で販売されている。地域情報紙とのコラボレーションにより完成したユニークな商品で、まちおこしのツールとして地域の大きな期待を担っている。
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| 店主の清水さんと「ひらのの巻」。芯の部分にはこしあんが巻かれ、和菓子テイストに仕上がっている |
その名も"ひらのの巻"。製造元は「創佳菓匠 招喜」(同区加美正覚寺二丁目)で、取材が縁で知り合った地区限定の情報紙「ひらのの巻」による「平野のおみやげ企画」でのタイアップがきっかけ。一昨年に紙上でアイデアを公募し、共同での商品化が決定した。
昨年四月の同店のリニューアルと同時に発売したが「やったこともないし、機械もなかった」と店主の清水成亮さん(34)は振り返る。和菓子店にケーキミキサーを導入し、洋菓子店の指導も仰ぎつつ日夜、試作を重ねた。火加減や卵をたてる度合い、材料の配合割合など、和菓子にはない技術に試行錯誤してきたという。
洋菓子の代表格ともいえるロールケーキを扱う上で「和菓子テイストを大事にしている」と話す清水さん。素材は、豊臣秀吉も飲んだとされる幻の銘酒・平野酒(喜連)や黒豆きな粉(加美西)、こしあん(加美東)、大阪地玉子(長吉出戸)など区内の特産品を取り入れ、地元生産者らとの連携によって完成した逸品だ。
一日につき十本程度の限定販売。同紙の発行元である、文成堂編集部(同区平野馬場二丁目)の熊谷憲一郎さん(35)は、「ネットワークがつながれば地域の活性化につながる。地域の輪が広がれば」と期待する。横のつながりが生んだ長さ約十六センチの「和菓子」に、平野を愛する人々の熱い思いが込められている。
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