衆院が21日解散し、大阪府内でも事実上の選挙戦に突入した。景気対策や貧困問題、雇用問題など課題が山積みする中、各政党はどのような政策をマニフェスト(政権公約)に盛り込むのか。中小企業の経営者や雇用問題に取り組むNPO法人は、小泉改革以降に拡大した大企業と中小企業の格差や、労働者の所得格差に警鐘を鳴らし、一般有権者は暮らしに密着した分かりやすい争点を求めている。
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| 家電量販店のAVフロアに映し出された衆院解散のテレビ中継=21日午後、大阪市浪速区日本橋5丁目のジョーシン日本橋1ばん館 |
衆院が解散した21日、府内の有権者は各立候補予定者に「目に見える対策をしてほしい」と注文を付けた。有権者が改選後の政権に期待する施策の内容も多彩。各政党はマニフェストの中で、分かりやすく実効性のある施策を提示できるかが問われている。
大阪市住之江区で鮮魚店を営む奥田優さん(62)は、自身で仕入れた魚を手に「良いものが売れるという時代ではなくなった。食の安心安全を叫ぶなら、国が本腰を入れて消費者の意識改革に取り組むべき」と険しい表情を見せた。
奥田さんはエコカー減税や家電のエコポイントをやり玉に挙げ、「大企業向けの活性化策ばかり。本気で景気を刺激するなら、補助金ではなく、流通制度や小売業の実態に目を向けてほしい」と立候補予定者に訴える。
一方、メーカーに就職して5年目になる東大阪市の美濃部武さん(26)。結婚後も共働きを続けるが「1人の収入では生活に余裕が無く、ダブルワークになってしまう。正社員として日々まじめに働いても将来に希望が持てない」と嘆く。
将来は子供が欲しいと言うが、「産休で収入が半減することを考えると厳しいものがある。若い世代が自信を持って子育てしていける環境が必要」と社会保障の充実を強く求めている。
1年前から派遣社員として働く大阪市東住吉区の女性(24)は「一人暮らしで日々、生計を立てることで精いっぱい。毎日の仕事を探すだけでも大変なので、安定した雇用を確保してほしい」と訴える。
昨秋以降の景気悪化の影響で仕事に入れない時間が多くなったと話すこの女性。「雇う側と働く側の両方に余裕がない状況。景気対策と言っても、正直なところ良くなっているとは思えない。目に見える対策をしてほしい」と求めている。
またこの日、大阪市内の病院に診療に訪れた女性(76)は「前回の衆院選では、小泉さんが言う郵政民営化だけが話題となり、ほかの議論を聞くことがなかった」と述懐。その後導入された後期高齢者医療制度に苦言を呈し、「医療費負担の問題など、今回はもっと暮らしに密着したことを候補者の口から聞いてみたい」と話していた。
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