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映画「天使のいる図書館」 ウエダアツシ監督に聞く

2017年2月9日

 奈良県葛城地方でオールロケした映画「天使のいる図書館」(ユナイテッド・エンタテイメント配給)が11日から奈良のTOHOシネマズ橿原などで先行公開後、18日から大阪ステーションシティシネマほかで一般上映される。メガホンを取った奈良出身のウエダアツシ監督(39)に話を聞いた。

「2人の女優さんに元気をいただいた」と話すウエダアツシ監督=大阪・堂島のアバンザビル
小芝風花(右)と香川京子=(C)2017「天使のいる図書館」製作委員会

 映画を企画したのは奈良県の中西部にある大和高田市、御所市、香芝市、葛城市、広陵町の4市1町で作られた葛城シネマプロジェクトで、多くの地元の人たちの協力で製作された。同地は自然環境に恵まれた美しいところで、そこにある図書館を舞台に、新人司書と利用者の老婦人の触れ合いを通して描いた心温まるストーリーになっている。

 「話をいただいてあらためて葛城のまちを歩いて、こんな美しいところだったのかと思った。その景色と歴史の中で生活する人たちの生活を知ってほしかったので、図書館に勤める司書のヒロイン・吉井さくら(小芝風花)を中心にして物語を作った。土地に来た老婦人・芦高礼子(香川京子)との物語でそれを伝えたかった」

 さくらはレファレンス(利用者の相談に合わせて本を選ぶ)の担当で、ある古い写真を持って来た礼子から「ここへ行きたい」と相談される。新人で仕事に不慣れだったさくらは元気に彼女を案内するうちに、彼女がこの土地の人で、昔よそに移り住み、久しぶりに帰省してきたことが分かってドラマが膨らんでいく。

 「礼子は昔、ここで恋愛をするがかなえられずよそに嫁いでいた。それがある事情で故郷に戻って来たという設定。この役を大女優の香川さんにお願いしてOKをもらったときはうれしかった。小芝さんの明るいヒロインとどう絡んでいくかワクワクしながら撮影に臨んでいた」

 ウエダ監督は近畿大学映画部卒業後、自主製作映画からスタートし、「リュウグウノツカイ」(2014年)で劇場映画デビュー。昨年2作目の「桜ノ雨」を撮り、それらが今回のプロデューサーに認められて起用された。「地域の人にこの地の良さを知ってもらうことと、都会の人が見ても新鮮に感じてもらえるように、エンタメドラマの部分もたっぷり入れて、楽しく見られるような作品になったと思う」

 小芝は実写版映画「魔女の宅急便」(東映)でヒロインを演じ、NHKドラマ「あさが来た」にも出演した。「大阪出身の彼女がさくら役に入り込んでくれて、メガネをかけて愛嬌(あいきょう)のある少女を演じてくれた。ほかに大阪の森永悠希さん、内場勝則さんらに出ていただき、横浜流星、森本レオさんらにも助演してもらって、いいムードが出来上がった」