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高額品、訪日客需要再び 韓国客増や円安追い風

2017年9月6日

 大阪の百貨店で高級品の販売が活況だ。沈静化していたインバウンド(訪日外国人)消費が持ち直し、海外富裕層を中心にブランド時計や宝飾品の売り上げが再び伸びている。日銀大阪支店によると、関西百貨店の7月の免税品売上高は80億円を突破し、9カ月連続で前年を上回る好調ぶり。景況感を押し上げる中、需要の取り込みをより強化しようという動きも見られる。

訪日客の需要が伸びている高級腕時計品売り場=大阪市内の百貨店

 日銀大阪支店が公表した関西百貨店の統計では、7月の免税品売上高は前年同期比89・8%増、前月比でも17・5%増となった。売上件数は前年同期比44・9%増の約13万件だった。大阪の回復基調は全国的にみても顕著という。

■日本にシフト

 中国政府は昨年4月、低迷する国内消費を促すため、海外で購入した商品に課す関税を引き上げた。このため大阪の百貨店は昨夏から年末にかけて、訪日客による「爆買い」が鈍化した経緯がある。

 インバウンド消費が再び伸びた要因は、格安航空会社(LCC)や民泊が普及し、韓国や香港からの観光客が増加を続けていることが背景にある。

 阪急うめだ本店(大阪市北区)の担当者は「韓国人が中国観光から日本観光にシフトしており、高額品の売り上げ増につながっている」とみる。

 高島屋大阪店(大阪市中央区)では、昨夏の免税品売上高は一時前年比マイナスとなったが、今夏は訪日客による高級ブランド品の購入が前年比2倍、腕時計は7割も増え、ブランドによっては500万円以上が売れ筋となっている。

 同店の担当者は円安傾向も購買力を高めている要因だと分析。「1千万円以上の高級腕時計に関する問い合わせが増えている。化粧品なども好調だ」と現状を説明する。

■SNSで発信

 一方、中国の大型連休「国慶節」が10月に迫っており、各店は訪日客への対応を強化している。

 阪急うめだ本店は、中国や韓国といった多言語に対応できる人材を常時、免税カウンターに配置。高島屋大阪店は、手ぶらで買い物ができるようスーツケースなどの手荷物預かり窓口を増強するなどした。

 大丸梅田店(大阪市北区)は8月、会員制交流サイト(SNS)などで注目されている中国人を招き、服や靴を買い物する様子を中国の動画配信サイトを使って配信。280万人以上が映像を見たという。

 同店の担当者は「中国は9月から新社会人となる人も多いので、ネットでの口コミを利用して需要を掘り起こす」と話す。