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「道づくり」で活性化 御堂筋80周年シンポジウム

2017年9月13日

 大阪の都心を縦断する目抜き通り「御堂筋」のシンボルで、市の指定文化財でもあるイチョウ並木をテーマにしたシンポジウムが12日、大阪市中央区の大丸心斎橋店であった。まちづくりや自然科学の視点から、有識者らが「道づくりを考えることが、快適な環境づくりや地域の活性化にもつながるのではないか」と問題提起した。

多様な視点からイチョウ並木について意見交換したシンポジウム=12日、大阪市中央区の大丸心斎橋店

 御堂筋は、梅田新道交差点(北区)−難波西口交差点(中央区)を結ぶ南向き一方通行の6車線で全長約4キロ。1937年の開通と同時にイチョウ並木も完成した。現在は沿道に約970本が4列に植えられている。

 御堂筋の完成から80周年を迎えたことを記念して、官民でつくる推進委員会(委員長・吉村洋文大阪市長)が主催した。

 パネリストで、樹木医でもある大阪府立大の中村彰宏准教授(緑地保全学)は、御堂筋のイチョウも温暖化などの影響で生育環境は決して良好ではないと指摘。土壌の改良やせん定など人が常に手を加える必要性を説き、保全のために「市民が生育状況をチェックし、インターネット上で集計できる仕組みができれば」と今後に期待を寄せた。

 人と道との関わりが「多様化していく」と指摘したのは、大阪市立大の嘉名光市教授(都市計画)。「沿道で音楽を聴いたり、食事をしたりということも考えられる。周辺の環境が豊かになれば、人の滞在時間も延び、地域も活性化する」と提言した。

 さらに、米・ニューヨークの公園で導入されている事例を参考に、記念日などとともに寄付者の名前を彫ったプレートを、並木に掲げるような仕組みも提案した。