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笑芸とは何か? ドキュメンタリー映画「ワレワレハ―」

2017年11月9日

 2012年に創業100周年を迎えた吉本興業が「次の100年に向け、受け継ぐべき所属芸人の思いを聞こう」と、タレントの木村祐一が監督となってインタビューしたドキュメンタリー映画「ワレワレハワラワレタイ〜ウケたらうれしい。それだけや。」の一般公開がスタートした。

ドキュメンタリー映画の舞台あいさつに立ったぼんちおさむ(中央)や今くるよ(同右隣)ら=TOHOシネマズなんば

 当初は100組の所属タレントに聞く予定でスタートしたが、5年の歳月を経て笑福亭仁鶴や西川きよし、桂文枝、明石家さんま、ダウンタウンらの大御所はもちろん、デビュー間もないころの渡辺直美らまで106組180人のインタビューを終えた。

 既に亡くなった人もいる一方で新たに人気が出た者も次々加わり、現在も制作進行中といえる異色のエンドレス作品だ。テレビや舞台とは異なる表情や真剣に語り掛ける姿に次第に心打たれ、「笑芸とは何か?」を深く考えさせられる構成となっている。

 TOHOシネマズなんばで舞台あいさつした今くるよは、インタビューを受けた当時を思い出しながら「撮ってもらったんが、5年前くらいで…。そのときまだ、いくよちゃん(今いくよ、15年に67歳で死去)おったんですわ。そして、全部まんましゃべりました」としみじみ。

 ぼんちおさむは若いころを振り返り「そりゃ、全然売れへんかったからね。周りの扱いや弁当一つでも売れてる子と違う、そんなこといっぱいありましたよ。堺くらいから歩いて大阪まで帰ったこともあった。お金なかったからね」と厳しい表情に。1980年代のMANZAIブーム時は多忙で、「いくくるさん(今いくよ・くるよ)と休みなく、北海道から(全国を)ずっと回った。(会場から会場への)行き来でやっと寝ていた」という。

 木村監督は「われらの思いはタイトル通り“笑わせたい、笑われたい、笑ってもらいたい”につきる。そのための努力を客には見せず、スマートに時には貪欲に、なりふり構わず笑いを追究する猛者たちの姿を見て」とコメントしている。