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複線化で渋滞緩和へ 新名神高速道、高槻−川西間

2017年12月7日

 NEXCO西日本(大阪市北区)が建設を進めてきた新名神高速道路のうち、高槻市の高槻ジャンクション・インターチェンジ(JCT・IC)−兵庫県川西市の川西IC間が10日、開通する。高速道路ネットワークの複線化で、防災上のルート確保や渋滞緩和への効果とともに、沿線地域の経済活動の活性化などにも期待が膨らむ。

名神高速道路とつながる新名神高速道路の高槻JCT・IC付近(写真下が既存の名神高速道)=高槻市内

 建設が進む新名神は、名古屋市を起点として神戸市に至る延長約174キロ。今回開通する高槻−川西間は26・2キロで、午後3時から通行可能になる。

 高槻で既存の名神高速道とつながり、来年3月には川西から延伸した神戸JCT間(16・9キロ)が完成予定。神戸で中国自動車道、山陽自動車道と接続する。

 同社は「新名神は、中国道などとともに東西国土軸のダブルルートを形成し、経済産業の基盤となる道路」と説明し、名神、中国道を補完することから大規模災害時の緊急輸送ルートの確保が可能になる。

■新技術導入

 高槻−川西間には、茨木市に茨木千提寺IC、茨木千提寺パーキングエリアを設け、箕面市の箕面とどろみICでは箕面有料道路と接続する。

 新名神には新技術が導入され、渋滞解消を目的に順々に点灯する「ペースメーカーライト」をトンネル内の照明に採用。下り勾配ではライトの点灯速度を遅くして減速を促し、加速が必要な上りでは点灯速度を速める。

 トンネル内の災害や事故については情報提供に注力しており、入り口や火災現場付近の照明を「赤色」点滅して注意喚起。落下物や故障車の存在などを伝える「黄色」点滅で、2次被害の防止を図る。

 事故の把握には、1500メートル未満のトンネルでは自走式ロボットカメラを導入。1500メートル以上は50メートル感覚で180度を監視できるカメラを設置した。

■交通量分散

 新名神の開通は、地域経済の活性化にも期待が寄せられている。箕面、茨木の両市にまたがる「彩都」では、中部地区に物流拠点が整備され、約3千人の雇用を創出。ほかにも沿線で物流施設の進出計画があり、彩都や「箕面森町」では宅地開発が進み、世帯増が見込まれている。

 大動脈として集中する名神と中国道の交通分散には、来年3月の高槻−神戸間の全線完成が効果を発揮する。

 NEXCO西によると、名神と中国道間の大山崎JCT−神戸JCT間は1日約10万台が利用し、中でも中国道宝塚トンネル周辺は2016年に813回もの渋滞が発生。新名神の高槻−神戸間は、将来的に3、4万台の通行が見込まれることから、盆や正月といった期間を除けば渋滞が解消されるとしている。

 一方、新名神の建設現場では、昨年4月に神戸市北区で橋桁が落下し、作業員10人が死傷するなど建設中の事故が相次いだ影響もあり、高槻−神戸間は当初予定より1年程度開通が遅れる。同社は「事故により開通時期が見直され、関係先など早期開通の期待に応えられず申し訳ない。工事の安全にさらに留意したい」と話した。

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 10日は開通記念で「高槻ハイウェイウオーキング」(往復約7キロ、午前9時〜正午)を実施。申し込み不要で参加無料。詳しくは高槻市ホームページ。