大阪ニュース

大都市・大阪も対象に 地方移転企業の支援拡充

2017年12月13日

 東京から地方へ本社機能などを移転した企業の税負担を軽減する制度で、支援対象になる移転先に大阪、京都、兵庫、愛知の4府県が追加される見通しだ。地方移転企業の支援拡充を含む2018年度税制改正を巡っては、与党税制調査会の了承を経て14日に大綱決定となるが、その背景には大阪のような中核都市でも東京への企業転出が進む現実があり、東京一極集中の深刻さを改めて浮き彫りにしている。

 地方移転企業の優遇措置について、近畿圏では大阪府内の大阪市の全域と守口市、東大阪市、堺市、京都府の京都市、兵庫県内の神戸市、尼崎市、西宮市、芦屋市の一部への移転は除外されていた。

 このため、大阪商工会議所は「移転優遇地域に大阪市を指定する」ように政府、与党へ要望を続けていた。

 要望理由として、大商は「本社機能の転出超過」を挙げている。実際、昨年までの10年間に大阪府からの転出企業は2308社を数え、府内への転入企業1502社を806社上回る調査結果を、帝国データバンクがまとめている。昨年の転出先として最多だったのは東京都で、全体の約3割を占めていた。

 18年度税制改正で4府県の中核都市が追加される見通しについて、大商の担当者は「中核都市が元気でなければ広がりがない。中核都市の活性化への理解が進んだことは大きい」と評価している。

 優遇措置に関して大阪市などへの移転が除外された根拠は、近畿圏整備法(1963年制定)で「産業・人口の過度集中を防止する」区域として規定されている点にある。しかし、在阪の自民党国会議員からは「人の流出を止めるには企業に来てもらうことだ」「大阪も“地方”だ」との声が上がっていた。