大阪ニュース

府内も議論本格化へ 改憲焦点 18年幕開け

2018年1月1日

 安倍晋三首相が目指す2020年の憲法改正に向けた議論は18年に本格化する。自民党大阪府連は「府民の憲法改正への合意形成」を図る意向だ。大阪を拠点とする日本維新の会も改憲を掲げて17年の衆院選を戦った経緯がある。一方、焦点となる9条を巡って改正を警戒する声は根強い。改憲議論を巡る大阪の動きを追った。

「9条改憲NO」ののぼりを立てて署名を呼び掛ける男性ら=2017年12月18日、大阪市北区
政策活動方針を決めた自民党大阪府連大会=2017年12月10日、大阪市北区

■活動方針

 「党員、党友が方向性を認識しなければいけない」。自民党府連会長の左藤章衆院議員は課題としてまず党本部などの議論を把握、認識することを挙げている。

 党府連は全国の党県連と同じように憲法改正推進本部を17年2月に発足して勉強会を7月に開いたが、10月の衆院解散総選挙を受け、その後は勉強会を開催していない。このため、勉強会の再開を12月の党府連大会で確認。「府民に憲法論議の理解を深めていただくよう活動を展開」することを冒頭に盛り込んだ政策活動方針案を採択した。

 自民党が衆院選公約に掲げた憲法改正4項目「自衛隊の明記」「教育無償化」「緊急事態対応」「参院合区解消」のうち、9条の自衛隊明記について、日本維新の会代表の松井一郎大阪府知事は「(衆参)憲法審査会で侃々諤々(かんかんがくがく)の議論をしてもらいたい。それを聴きながら、最終的に党として判断する」と東京・永田町の議論を見守る姿勢だ。

■街頭署名

 改憲議論が始動する中、9条改正を警戒する街頭活動が目立ち始めた。年の瀬の大阪・梅田で署名集めをしていた印刷会社労組書記長の梶原直人さん(36)は、戦争で亡くなった祖父を引き合いに「若い人にも戦争反対の大切さを知ってほしい」と訴えていた。

 17年の核兵器禁止条約採択に尽力した非政府組織「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のノーベル平和賞授賞を踏まえ、核兵器廃絶の署名活動は大阪でも進む。拠点の「ヒバクシャ国際署名推進・大阪の会」発足総会で、日本原水爆被害者団体協議会の木戸季市事務局長は「核戦争を起こさない仕組みをつくり、9条を守ることが日本国民の課題だ」と呼び掛けた。

■5月3日

 署名集めについて、梶原さんは「手応えは薄い。政治に関心がなく、9条と言われてもピンとこないのかもしれない」と話すが、改憲発議が衆参両院で可決されれば国民が賛否を決める国民投票に移るだけに、無関心ではいられなくなる。

 安倍首相が20年の改憲を提案した17年5月3日の憲法記念日を念頭に、左藤氏は「(18年)5月3日を目指して勉強会をやっていきたい」と話した。