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赤井、三倉 人情たっぷり 「泣いたらアカンで通天閣」

2018年2月7日

 大阪出身の赤井英和と三倉茉奈が父娘を演じる「泣いたらアカンで通天閣」(坂井希久子原作、わかぎゑふ脚本・演出)が大阪松竹座で上演されている。原作者が「じゃりン子チエ」の大人版というように、売れないラーメン店「三好屋」を営むゲンコ(赤井)とその娘センコ(三倉)が、串カツの街の人たちとたくましく生きる姿が描かれている。

「泣いたらアカンで通天閣」の赤井英和(左)と三倉茉奈(C)松竹

 人はいいが生活はだらしないゲンコが、娘が誕生祝いで買ってあげたテレビを質屋に入れて、センコが激怒するところからドラマは始まる。ゲンコの母の辰代(山田スミ子)、隣の質店の主人・保(笑福亭松喬)と嫁の典子(川奈美弥生)、母親の正代(紅壱子)がいつもそばにいて心配し、ゲンコの妹・葉子(小川菜摘)、友のツレコミ(曽我廼家八十吉)、喫茶店のママ・ルミ(里美羽衣子)なども顔を出してにぎにぎしい。

 センコの悩みは父のことがほとんどだが、務めている会社の上司と男女関係があり、亡くなった母・芙由子(桜花昇ぼる)と父の関係もいわれがあって複雑で、次第に家族の間に波風が立っていく。そこへ東京に行っていた同級生のカメヤ(辻本祐樹)が帰省し、元カノだったセンコの胸の内も少し揺れ始める。赤井と三倉の父娘がどつきあいし、周辺がとばっちりを食う場面がおかしく、山田と紅のおばあさん同士の会話もほっこりして面白い。

 売れないラーメン店が昔の味を取り戻すように、父娘の仲が壊れそうになりながらも修復し、みんなが元気になっていく様子が生き生き描かれている。女性コンビによる原作と演出がいいコラボレーションをしている。ワンシチュエーションのラーメン店のセットが裏表よく出来ており、横に立つ通天閣がドラマを支えている。

 白い衣装の美しい女性(桜花)が登場し歌う劇中歌がいい。大阪の泣き笑いがじっくり味わえる。10日まで。