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児童が手掛ける修学旅行 「教育と社会」が直結

2018年2月10日

 小学生自身が、修学旅行の資金集めから企画運営まで全て手掛ける取り組みを、箕面市の教育施設「箕面こどもの森学園」が繰り広げている。児童の実践は、社会で事業を運営する流れそのもの。教育現場での学びと、社会での営みとの隔たりを埋め、「主体的・対話的で深い学び」へとつなげている。

自ら手掛けた修学旅行の報告をした児童たち=箕面市

 小中学生が通う同学園は、学習指導要領にとらわれない運営で、法定の「学校」ではないものの、学習計画から学園のルールまで子どもたちが主体的に決める仕組みを徹底。国連教育科学文化機関(ユネスコ)からユネスコスクールに認定されている。

 児童らは毎年度、修学旅行に行くか行かないかから意思決定。行くとなれば何が必要かを考える。行く先を決め、必要な資金を集め、日程調整から当日の運営まで役割分担を決めて進める。行き詰まっていれば大人が打開策を示唆するときもあるが指示は出さない。

 取り組み方について6年の里見和真君(12)は「自分たちの努力次第でどこにでも行ける。みんなで楽しい体験ができると思えば頑張れる」と歓迎していた。

 資金集めは難題の一つ。家族らに呼び掛けて集めた物品をフリーマーケットで売ったり、学園内外の催しで模擬店を出店したりする。

 毎年、例年以上に工夫できる点がないか議論。6年の野間口祐一君(12)は「小さなころからアイデアを考えるようにしていれば、将来画期的な考えを出せるようになるかもしれない」と実感していた。

 本年度は兵庫県の城崎に1泊2日で実施。4〜6年の18人で手掛けた。宿を素泊まりにする一方で、観光地めぐりを充実させたりと、集まった資金に合わせて内容を工夫。1月には、学園内で報告会を開き、来年度は2泊に挑戦したいとの声が上がっていた。

 学園を運営する認定NPO法人「箕面こどもの森学園」の守安あゆみ副代表理事は「大切なのは、さまざまな個性の児童が一つのことに挑んで力を発揮し、チームとしてのつながりを感じること。また、大人になれば必ず必要になる金銭感覚も、安心して失敗できる環境の中で学べる」と意義を説いている。