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「これを第一歩に!」 若手5監督が短編映画

2018年3月14日

 文化庁の「ndjc若手映画作家育成プロジェクト2017」に選ばれた5人の監督が35ミリフィルムを使用した30分の短編映画を完成させた。17日から1週間、大阪のシネ・リーブル梅田で劇場公開される。5人にそれぞれの作品について聞いた。

短編を完成した(前列右から時計回りに)金晋弘、齋藤栄美、奥野俊作、中川和博、池田暁の各監督=大阪市内

 ■「トーキョーカプセル」齋藤栄美監督(34)、東京都出身

 東京造形大デザイン学課映画専攻卒。在学中に自主映画を撮り、卒業後フリーで10年間助監督を。「この辺で一歩前を、とこのプロジェクトに参加。カプセルホテルを舞台に、そこで働く女の子を通してささやかな一日から一歩前を歩むようになる姿に自分を重ねた。次はSFタッチのポップで元気な作品を撮りたい」

 ■「カレーライス Curry Rice」奥野俊作監督(37)、長崎県出身

 東京外国語大フランス語学課卒。広告会社で映像制作をしながら自主映画3部作などを発表。「先輩の監督のプロジェクト作品を見て応募。CMとは違った現実味のある作品で好きな村上春樹の世界に近いものを表現。生々しく、乾いたタッチで少しシュールなものも取り入れた。プロとしてお客さんに見てもらえる機会なので緊張するがうれしい」

 ■「もんちゃん」金晋弘監督(41)、大阪府出身

 東京藝大大学院映像研究家映画専攻脚本領域終了。初監督作「東京は今、タコニナッタ」がゆうばり国際映画祭で受賞。「漫画家を目指して上京し、美学校で映画を学んで監督もやりたくなった。アンデルセンが好きで保育士の免許も取っている。映画は園児が撮りたくてこの題材を選び、子どもの魅力を描きたかった。子どもとその親たちに見てもらいたいし、上映会を楽しみにしている」

 ■「化け物と女」池田暁監督(42)

 2007年に発表した長編映画「青い猿」がぴあフィルムフェスティバルで観客賞を受賞。ほか2本の長編経験がある。「プロジェクトは35ミリで撮れるチャンスだったので応募した。俳優のきたろうさんなどに手伝ってもらって日本の怪談話をモチーフに撮った。美術のプロの人と形のある映像が撮れた。好きな表現方法で好きな作品が撮れたので満足している。次は未来の話を撮りたい」

 ■「さらば、ダイヤモンド」中川和博監督(31)、奈良県出身

 日大芸術学部卒。監督助手として「十三人の刺客」「シン・ゴジラ」などにつく。自主映画「怪獣の日」が国内外で上映された。「これからの生き方を考えているときだったのでいいタイミングでプロジェクトに参加できた。カミングアウトした男友達を描いたが、友人3人の物語は自分と重なるところがあって、そこに思いを重ねた。次は特撮『ゴジラ』を撮りたい」

 各作品ともプロのプロダクションが製作を担っている。同プロジェクトは今年で12年目。ここから中野量太、熊谷まどか、中江和仁ら多くの監督が巣立っている。