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1789 バスティーユの恋人たち 大阪新歌舞伎座

2018年6月13日

 宝塚歌劇から東宝の舞台につながれたミュージカル「1789―バスティーユの恋人たち」(小池修一郎潤色・演出)の2年ぶり再演が大阪新歌舞伎座で行われている。オリジナルはフランスだが、宝塚の小池が潤色し、日本版として、革命蜂起にかけた青春群像をパワフルに描いた人気演目である。

「1789―バスティーユの恋人たち」の加藤和樹(東宝演劇部提供)

 「ヴェルサイユのばら」と同じフランス革命の時期。それがルイ16世王朝を舞台にしたのと反対に、平民の身分の若者を中心とした物語。国王の弟・アルトワ(吉野圭吾)が影で政治を操ってパリは平民の暴動が次第に勢いを増し、王女のマリー・アントワネット(龍真咲)はスウェーデンの貴族フェルゼン(広瀬友祐)との恋に身を焦がしており、干ばつの地方で土地を奪われ父を殺された青年ロナン(加藤和樹)が、敵討ちにパリに繰り出すところから波乱のドラマは始まる。

 ロナンはパリで自由と平等を訴える若者グループのロベスピエール(三浦涼介)、デムーラン(渡辺大輔)、ダントン(上原理生)らと知り合い、それは「革命の兄弟」と歌い上げる。しかし、そこでダントンから紹介された娼婦(しょうふ)が妹のソレーヌ(ソニン)だったことにショックを受けながら、彼もまた王女の王太子養育係のオランプ(神田沙也加)と出会い、その内部に入り込み、恋に落ちていく。

 国王兄弟のすれ違いと、アントワネットとフェルゼン、ロナンとオランプ、さらにダントンとソレーヌが行き違い、ソレーヌが「世界を我が手に」を歌うとき、それぞれの行方に光明と暗雲がまばたき始める。ロナンが命を賭して、バスティーユ要塞(ようさい)の地下にある爆薬庫にたどりつき、王族兵士と対峙(たいじ)する場面がクライマックス。オランプがアントワネットと別れ、ロナンのもとへ急ぎ聞こえる銃弾の響き。アントワネットがフェルゼンと別れての王女としての覚悟も悲しい。

 他に坂元健児、岡幸二郎らが共演。Wキャストでロナンに小池徹平、オランプに夢咲ねね、アントワネットに凰稀かなめが交代出演。後半の劇的盛り上がりの小池演出は前回より進化して見応えがある。主催は大阪公演実行委員会(新歌舞伎座、梅田芸術劇場、関西テレビ)。25日まで。