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アプリ作って業績向上 目的応じ企業が手軽に

2018年6月14日

 専門知識がなくても、各社が自社の目的や環境に応じたアプリを手軽に作成できるようにしたサービスが好評だ。ブロック玩具のパーツを組み立てて自分だけの作品を作るように、欲しい機能を組み合わせながら一つのアプリに仕上げる。社内のデータ管理から顧客向けの情報発信まで多角的に活用されており、生産性の向上や業績アップにつながっている。

ヤプリで組み込めるスタンプカードの機能=大阪市北区
キントーンを活用して業務改善につながった実践をイベントで紹介する企業関係者(右)=大阪市北区

 「チェックボックス」や「ユーザー選択」など約30種類のパーツを、必要に応じて組み合わせるなどしてチームの業務改善に使えるアプリを作成できるのが、ソフトウエア開発会社「サイボウズ」(東京)の「キントーン」。アプリ作成の補助となるひな型は100種類以上ある。2018年1月には8千社以上が利用し、導入社数は前年比1・7倍になった。

■チームワーク

 5月には、キントーンを活用して「働き方改革」で成果を上げた企業が、取り組み方を紹介する催しを大阪市内で開催した。

 大阪に拠点がある製薬会社の医薬情報担当者は、薬の使用状況を一元管理できるようアプリを作成した結果、「情報の共有化が進み、コミュニケーションが活発になった」と紹介。

 造船業などを手掛ける製造会社(同市)からは、工事の進捗(しんちょく)状況や不具合情報の管理に導入し、業務の無駄を省いたりデータの有効活用に結び付いた点が報告された。

 キントーンの伊佐政隆ビジネスプロダクトマネジャーは「より良いチームの活動を促進し、チームワークあふれる社会を創っていきたい」と抱負を語る。

■「技術を開放」

 消費者への訴求力などがある「ポイントカード」や「クーポン」といった30種類以上の機能を組み合わせ、アプリにするサービスを運営しているのはベンチャー企業「ヤプリ」(東京)。13年の設立から約250社以上が導入している。

 消費者への発信で評価の高い機能の一つが、スマートフォンの待ち受け画面にメッセージを配信したりする「プッシュ通知」。メールだけよりも開封率が向上するという。

 服飾販売会社「夢展望」(池田市)は、アプリ経由の売り上げがそれまで使っていたアプリの約2倍になった。ほかの企業では、ポイントカードをアプリ化し、新規会員の伸び率が1・5倍になるといった例が出ている。

 大阪では、導入企業が15年から2年間で約10倍に増加。今年1月には大阪オフィスを開設して事業拡大に臨んでいる。

 ヤプリマーケティング部の金子洋平さんは「アプリのテクノロジーをさまざまな企業に開放し、人々の暮らしがもっと豊かになるように貢献していきたい」と意欲を示している。