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「また裁判所に裏切られた」 門前払いに憤り

2018年10月27日

 「また裁判所に裏切られました」−。車メーカーのホンダに対して損害賠償を求めていた訴訟で26日、大阪地裁の判決の後、記者会見した青木恵子さん(54)は、こう声を絞った。

公判後の会見で苦渋の表情を浮かべる青木さん(中央)と弁護団=26日、大阪市北区の司法記者クラブ

 23年前、自宅に放火し娘を殺害したとぬれ衣を着せられ、逮捕・起訴された。「裁判所はわかってくれる」と信じたのもむなしく、一審の大阪地裁、二審の大阪高裁、そして最高裁もすべて有罪と認定し、無期懲役が確定した。

 刑務所に服役してもなお無実を訴え続け、ようやく2年前、再審で無罪となり、「娘殺しの母親」の汚名をそそぐことができた。これでやっと、娘の死を招いたホンダの車の責任を問うことができる。

 そう思って提訴してから1年9カ月。裁判所が出した結論は「除斥で請求権はない」。自分に最初に有罪判決を出した、あの大阪地裁が…青木さんにとって、再びの裏切りだ。

 「裁判長は非公開の弁論準備では、除斥について『中間判決で結論を示す』と言っていました。当然、除斥は認めないものと思っていたのに、何が起きたんだろうという思いです」

 この日は3年前、再審開始が決まった青木さんが刑務所から釈放された日。大切な記念日に、門前払いの判決を出された。「こういう裁判官は許せません」。青木さんは静かに語った。

 一方、弁護団はさらに手厳しい。青木さんが逮捕された直後から弁護にあたってきた塩野隆史弁護士は「(刑事裁判での)裁判所の誤った判決で、権利の行使ができなかった。にもかかわらず権利を認めない、こんな判決は理解できない。著しく正義に反する判決だ。ただちに控訴したい」ときっぱりと言い切った。

 弁護団の一人、甲斐みなみ弁護士も「(有罪判決により)法律上、請求の権利がなかった。その原因を裁判所が作っている。でも権利を認めない。そこが許せない」と憤りをあらわにした。

 最後に青木さんは語った。「ホンダは車からガソリンが漏れて火災を起こしたことを謝るべきです。リコールをすべきです。(類似のガソリン漏れについて)他社はしているのに。車を作っている会社として、どうかと思います」


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