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IT業界に元気を 関西オープンフォーラム

2018年11月27日

 IT関連の人材不足が深刻化する中、業界の魅力発信とコミュニティーの活性化を兼ねた催しが、大阪で根付いている。大学教授や専門家らがボランティアで20年近く展開している「関西オープンフォーラム」。多彩な企業・団体の出展や講演を繰り広げており、今後もIT業界の発展に貢献していく構えだ。

さまざまな立場の人が交流を深めた会場=大阪市住之江区のアジア太平洋トレードセンター

 IT関係者の交流の場を関西に設けようと、2002年に有志らがスタート。ボランティアで続けているのが特徴で、ITに関連していれば誰でも無料で発表の機会が得られる仕組みにし、入場も無料に設定している。

 一方、毎回第一線で活躍している人を招き、楽しさや問題点も発信。関係者の技能向上や活動の活性化を図っている。

 17回目となる今年は、11月に大阪市住之江区のアジア太平洋トレードセンター(ATC)で実施。39の企業と団体が出展し、50余りの講演やセミナーが繰り広げられた。エンジニアから学生まで2日間の日程で千人超が来場した。

 当日の講演では、楠正憲ジャパン・デジタル・デザイン最高技術責任者(CTO)が仮想通貨関連で登壇し、立ち見が出るほどの人気ぶり。ほかにもゲームの開発技術が、外科手術にも生かされている現状を専門家が紹介するなどし、注目を集めていた。

 経済産業省は、IT関連の人材が30年には最大で約79万人不足すると推計。特に国内では東京一極集中の影響もあり、関西圏でのコミュニティー活性化の取り組みは重要になる。

 実行委員長を務める中野秀男・帝塚山学院大特任教授(70)は「“とがった”ITと広がるIT」の2軸を重視。先端技術を持った人によるITの魅力発信と、IT関係者が楽しみを共有できる場づくりの観点だ。

 「双方の場をつくって提供し、IT人材のスキルアップと、業界の魅力向上に取り組んできた」と明かす。来年も11月に開催することを決めており、業界の行方を注視している。