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昔は怖かったけど… 20年で新今宮大きく変容

2018年12月15日

 JR新今宮駅周辺が、大きく変容しようとしている。日雇い労働者の集まる街が、今は多くの外国人でにぎわうエリアになった。そんな場所に高級リゾートホテル運営で知られる星野リゾート(長野県軽井沢町)が注目し、観光客向けホテルの進出を決めた。

星野リゾートがホテル建設を計画している新今宮駅北側の土地=大阪市浪速区恵美須西3丁目

 新今宮駅南のあいりん地区は、過去に日雇い労働者による暴動が起きるなど治安面で不安があり、観光とは縁遠いエリアだった。「昔は本当に怖かった」と、近くの商店街で長年うどん店を営む女性(79)は振り返る。

 しかし、この20年ほどで周辺に温浴施設や大型ディスカウント店などが相次いで開店し、次第に雰囲気を変えた。

 徒歩数分の所には、通天閣がそびえる新世界がある。射的や囲碁将棋クラブなど昔ながらのたたずまいの店が軒を連ねるジャンジャン横丁。「ディープな大阪」に触れようと、多くの外国人が行き交うようになった。

 通りを隔てたあいりん地区では「1泊950円」などの格安ホテルが目立つ。もともと労働者向けの宿泊施設だったが、会員制交流サイト(SNS)や口コミで情報が拡散。外国人観光客に人気だ。

 こうした場所に近い新今宮駅北側の約1万4千平方メートルの広大な土地に、星野リゾートがホテルの建設を計画。608室の20階建てで、22年春の開業を目指す。「大阪でしか体験できない風景や文化にあふれている」ことや交通アクセスの良さが進出理由だという。

 「まさかあんなホテルができることになるとは。どんなふうに変わっていくんやろう」。うどん店の女性は戸惑いながら街の変遷を見守っている。