大森均の釣れ釣れ草

17年アユ解禁! 日本独自の釣り文化

2017年5月29日
大西満名人のアユ釣り風景

 待ちに待ったアユ釣りシーズンが到来した。

 アユは、晩秋に下流の砂交じりの砂利底に産卵し、約2週間でふ化した子は海に下る。産卵を終えた親は、疲弊した体を波間に漂わせて、鳥や他の魚の餌食になって1年の生涯を終えるので、香魚の他に年魚ともいわれる。

 春になり川水の温度がぬるむと、5〜7センチに成長した稚アユは慕いよって集まり、やがて大小の群れとなって川を遡上(そじょう)する。遡上の途中にはさまざまな障害があるが、かれんな稚アユがひたすら上流に向かうさまは、本能とはいえ涙ぐましい自然の一途さだ。その最初の集団を「一番のぼり」という。

 やがて石底地帯に達すると、珪藻(ケイソウ)類の植物食に変わる。この石につく珪藻類をアカと呼び、その食料の占有を脅かす侵入者を猛然とタックルして撃退するアユの習性を巧みに利用した釣りが友釣りだ。釣り方も道具も繊細の極みとも言えるこの釣りは日本にしかない。

▽大西満名人の予想

 アユと言えばこの人。今年も大西満名人に2017年のアユ釣りの見通しを伺った。

 「総じて天然遡上は良いようですが、特に紀伊半島の西側、結論から言うと富田川と日置川が良いという情報が符合して寄せられています。日本海側の矢田川や岸田川では遡上状況が良くないようですから、昨年不漁でした九頭竜川も大きく期待ができないかもしれません。びわ湖では湖産アユが早期の時点で壊滅状態との報道が大きく取り上げられましたが、徐々に持ち直して接岸してきたようです。安曇川などもいいかもしれません。近年の傾向ですが、天然遡上が悪いから全然ダメか? というと案外そうでもありません。これはアユを取り巻く周辺(業者、漁協)の努力もあり、改良を重ねた人工産などを安定して供給するようになったことと無関係ではありません。とにかく、今年の推奨河川は、富田川と日置川です」と、ありがたいお告げがあった。

 今年も釣れ釣れ草推奨の7河川を別表にまとめたので、これを参考に釣行計画を立てていただき、バッチリ大漁!? となれば喜ばしいが・・・。九頭竜川については現時点で推奨する自信が怪しいが期待を込めて、というところ。

 川での現場徴収は、通常の料金より割り増しになることはご存じのとおりであるが、楽しい釣りで嫌な思いをしないためにも入川券は事前に購入しよう。

週末のイチオシ気配

 ■船(1)■東二見・兵庫

 タコ5月下旬から上昇気配。初めて竿頭20パイ(0.3〜2.0キロ)台が出た。竿1.5〜2.4メートル、タコテンヤ35〜40号。「タコの掛かりの悪い時はタコテンヤを交換してください。タコテンヤで大きく釣果に差がでます」と船長談。要予約。▽俊郎丸=電話078(942)2749

 ■船(2)■印南・和歌山

 イサギ期待。切目崎沖に出て25〜35センチ20〜40尾。お土産確実。船頭仕掛けの手釣りで。ハリス3号、テンビン4本針、オモリ100号。要予約。▽たつみ丸=電話0738(43)0553

 ■磯(1)■大引・和歌山

 グレ上昇気配。30センチ前後の数釣りが楽しめる。アシカの子、ヒジキの裏チョボ、オオクラなどの実績場が有望。水温20度前後。▽村井渡船=電話0738(65)1041

 ■磯(2)■家島・兵庫

 家島でチヌの気配がさらに上向き。連日チヌの25〜45センチが5〜10尾程度と安定している。他にマダイ40〜50センチが1〜3尾交じるが、マダイ狙いはタナ5〜6ヒロで。▽進鉱渡船=電話0792(73)6226

 ■カセ■串本・和歌山

 大島イカダ横のカセでマダイ40〜50センチ1〜3尾有望。他にねりエサを使ったフカセ釣りでグレがカセで釣れている。グレ30〜40センチ5〜10尾。▽大裕丸=電話0735(65)0603

 ■ボート■由良・和歌山

 五目釣りでキス13センチ〜23センチを10〜30尾、チャリコ16〜24センチ1〜5尾、ガシラ18〜25センチ1〜5尾見込める。エサは石ゴカイか青イソメ。キス針8号、オモリ10号。要予約。▽尾張屋=電話0738(65)1006

 ■波止■武庫川一文字・兵庫

 毎年この時期になると際を狙うズボ釣りでスズキ級が狙える。エサはキビナゴ。掛かれば大型サイズが多いので、リールはフリーにしておくか竿尻をロープで固定必要。▽武庫川渡船=電話06(6430)6519

 (大阪日日APG 清水智之)