大森均の釣れ釣れ草

女性釣り師のハードル

2017年6月19日
釣り池のヘラブナ釣りは女性も入門しやすい

 私が釣りを始めた半世紀前には、釣り場で女性を見かけることはほとんどなかった。しかし昨今、釣り場で女性を見かけることは珍しいことでは無くなった。それでも国会議員の男女比率には到底及ばない。また、釣種においても磯釣りやアユ釣りのように趣味性の強い危険度の高い釣りのフィールドでは、ほとんど見かけることはない。反対にファミリーフィッシングのように高度な技術が必要とされず、安全が担保される釣りには比較的見かけることがある。釣り具メーカーも釣り人口の底辺拡充策として女性の参入にさまざまな試行を重ねているが、これも不発に近い。

▽大きな壁はトイレ

 女性が入りにくい壁は確かにある。一番大きな要因はトイレだ。海釣り公園のような施設やマス釣り、ワカサギ釣りのような管理釣り場にはトイレがあり、女性アングラーを見かける。波止釣りにはトイレがないが、逆手にとって、渡船業者がトイレを船内に設備し、1時間ごとに客を渡した際にトイレの使用を促し「女性も安心」とPRする業者も現れた。そこは他の波止に比べて、若干女性アングラーが多いように感じる。

 だが、磯には100%トイレはない。こんな話がある。

 10年ほど前になるであろうか、どんな釣りにも積極的に出かける女性の釣り師と男性3人が和歌山市江の磯にグレを狙って出かけた。その人の個性に加えて躊躇(ちゅうちょ)なくどこへでも同行する人なので、女性を意識することもなく何度かご一緒したことがある。

 釣りの最中、磯の一番奥に移動してこれから用を足すと言う。告知してほしくもなかったが、振り向かれたら、と言うことらしい。「振り向かんといてや!」と、隣の磯にまで聞こえるような大きな声に、男性3人は「頼まれても振り向くか!」と言わんばかりにウキを凝視していた。

 その時、私がグレを掛けた。磯の形状と釣り座の関係で魚をすくう玉網を背後に置いていた。助太刀を要請しても3人とも必ず振り向かないと取れない位置関係にある。「ブリ抜きしかない」と、強引に竿(さお)を立てた瞬間「プチッ!」と、あえなくハリス切れ。

▽釣り以前の性別差

 女性が釣りをする上で障害になりそうなものに(1)トイレに不自由(2)生き餌となる虫が苦手(3)釣り上げた魚が触れない(4)魚を触った後の生臭い(悪臭)のがイヤ−など、釣りをする上で避けて通れないことがある。

 「決め付けるな」とお叱りを受けそうであるが、男性は「凝り性」になりやすいが、女性はなり難いように見受けられる。例えば、釣りに限らず、骨董(こっとう)品収集家や鉄道ファンなど、その世界に女性が皆無とは言わないまでも一定の存在を感じたことはない。世の東西を問わず男性は究極のロマンにまい進するが、女性は現実を重視する。

 特に釣り狂いを亭主に持つ嫁は、魚が必要なら「スーパーに行けばいくらでも並んでいる。それも調理済みで、おまけに夕方になれば100円引きになるし。わざわざ高い道具をそろえて朝早くから、ほとんど釣れたことがないのに。バカみたい」と、きっと思っている。

 これはもう、釣りを亭主に教えてもらって一緒に出掛けるどころか、釣りそのものが嫌悪の対象となっている。総体的に女性が増えたとはいえ、釣り場で熟年夫婦のカップルが少ないのはこんな心理が働いているのかも知れない。

週末のイチオシ気配

■船(1)■三国・福井

 16日より玄達瀬解禁。ヒラマサ、マダイなど超大物で魚種多彩。全コース午前5時〜午後5時、半日コース午前5時〜午後1時半。要予約。▽越前FC=電話0776(22)1095

■船(2)■明石・兵庫

 マダコ上昇気配。現在は0.3〜1.5キロのマダコ20パイ程度もそろそろ急上昇するはず。おいしいお土産は確実にゲットできそう。要予約。▽西海丸=電話078(942)6480

■船(3)■印南・和歌山

 イサギ好調。連日の竿頭は25〜38センチ50〜60尾前後。船頭仕掛けの手釣りで。要予約。▽清義丸=電話0738(42)0259

■磯■尾鷲・三重

 梅雨グレ本番。全天候型の尾鷲は逃げる場所があるのでオススメ。グレ40センチ超1〜3尾期待できる。▽宮城野渡船=電話090(2186)3313

■波止(1)■武庫川一文字・兵庫

 降って湧いたような空前のブリの回遊にサゴシの60センチ級が期待できる。ベイトの大きな群れが入っている様子で外側なら場所を問わず釣れている。▽武庫川渡船=電話06(6430)6519

■波止(2)■垂水一文字・兵庫

 グレのフカセ釣り好調。これからさらに釣果安定する。西側外向き、中央内向きで22センチ〜30センチを2桁釣果は間違いない。▽船長丸=電話078(707)7181

■投げ■妻鹿・兵庫

 キス好調。6番灯台付近で18〜23センチ15〜25尾にガシラ、ベラ、カレイ、アブラメがまじる。エサは石ゴカイまたは青イソメ。▽日の出渡船=電話0792(46)3030

■アユ■長瀬太郎生川・三重

 木平橋上流で17日、13〜18センチ10〜30尾程度期待できる。横矢橋上流あたりで10センチ程度減水。一雨あればさらに期待。▽あたらしオトリ店=電話090(5109)6482

 (大阪日日APG 錦 剛司)



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