大森均の釣れ釣れ草

釣り場の幽霊 お盆に釣りを慎む?

2017年8月14日
釣り場に幽霊?

 8月に入ると、タレントの稲川淳二さんなどは季節労働者のようにテレビの怪談番組に頻繁に出演している。釣りにまつわるこの手の話は、釣り人の意気地の無さから来る錯覚に近いものが多い。また、これらは季節的にも時間的にも場所的にも一つの傾向がある。

 大勢の人と同行する乗合船のなかでまっ昼間から「出たー!」という話は聞いたことがない。海釣りや池釣りの場合は夜釣りに限られ、昼なら深い渓谷の薄暗い滝つぼ付近にその現場は限られる。とにかく暗い場所でしか幽霊は出ない。なぜか一人での釣行時に気味の悪い話が多いのも符号する。

▽骸骨の声

 私の最初の釣りの師匠は、少年期の夏休みに父母の故郷、茨城県涸沼に毎年のように出かけたという。

 師匠は、祖父母の家の近くを流れる涸沼川に連なった小さな池で毎日のようにフナ釣りに興じていた。この池は陥没した500坪ほどのもので、水深もあって涸沼川からコイやヤマベなど多彩な魚種が入り込んでいた。

 ある日、前日から昼すぎまで大雨が降った。川は濁って釣りにならないが、増水で逃げ込んだフナがその池では爆釣するだろうと推し量って出かけた。案の定、涸沼川は赤濁りであるが、池は濁りが入っていない。雨で土手が少し崩れている。

 釣り始めた時間が遅く陽も西に傾いていたが、一投一尾の如く入れ食いが続いた。ふと、右の土手の崩れに視線を移すと白いものが見える。近づくと、なんと人骨らしいものが丸出しではないか。その場所は昔の墓場、土葬場だった。それが昨夜来の大雨で土砂が削られ骸骨が露出したらしい。師匠も「薄気味悪い」と思ったが、そこは少年時代から「狂」の付く釣り好きのこと、入れ食いのフナに魅せられて、とっぷり暮れるまで釣り続けた。

 「ブウー」。突然、腹の底に響くような声が聞こえた。続いて「ブウー」「ブウー」と周囲を取り囲むように聞こえるから仰天した。後も振り返らず逃げ帰ったという。それが食用ガエルの鳴き声であるとわかったのは後年のことで、初めて聞いた奇妙な鳴き声を骸骨の声であるとしか思えなかったらしい。

▽お盆に釣りはダメですか

 その宗教的解釈が正しいかどうかは定かでないが、釣りをしない人から「よりにもよってお盆にまで釣りに出かけて殺生して。罰が下るで…」と侮蔑を込めた言葉をあびせられた経験が少なからずある。お盆に釣りをして良いか、悪いかは他人にとやかく言われることではないかもしれない。

 しかし、周囲の助言や、自分で気にかけながら事故にでも遭うと、「注意したのに…、やっぱりお盆に出かけたから…」と、後味の悪いことになるし、負い目にもなる。

 このまとまった休みには、国民が集中的に海や山に出かける。時期的に土用波や台風が発生することが多いので事故が起こる。「だからお盆に釣りに行くからこんな事故に遭う」というふうに実際の確率より過大に感じるのかもしれない。気になるなら、お盆に釣りを慎んで360日は釣りができると割り切ることも必要かもしれない。

週末のイチオシ気配

■船(1)■谷川・大阪

 小島沖タチウオ好調。75〜110センチとサイズ的にはバラつきがあるが、序盤としてはまずまず。同魚75〜105センチ20尾前後が連日の竿頭。タチウオテンヤ40号。要予約。▽おおせき丸=電話072(429)1251

■船(2)■鷹巣・福井

 グレ・ヒラマサ・イサキ堅調。潮によるが、1人当たりヒラマサ55〜65センチ2〜5尾とグレ35〜45センチ2〜5尾、イサキ28〜38センチ10〜15尾など魚種多彩。要予約。▽アラタニ釣具店=電話0776(85)1604

■船(3)■東二見・明石

 2割ほど釣果は落ちたが、型が大きくなった。0.3〜2キロ50パイ前後が竿頭。船頭仕掛けのテンヤにエサはイワシ。要予約。▽西海丸=電話078(942)6480

■磯■尾鷲・三重

 半夜釣り(正午〜午後6時半)でグレ大型期待できる。40センチ台前半は日によって3〜4尾出る。特に中潮・大潮の込み潮が期待できる。他に外道で丸ハゲ数尾。▽宮城野渡船=電話0597(2)1347

■筏■堂の浦・徳島

 チヌ上昇気配。連日20〜45センチがいい人で8〜15尾。型は30センチまでが多いが、湾口のカセは、数が出る。エサは、コーン、生ミック、オキアミが有利。▽斎藤渡船=電話088(688)0453

■波止■垂水一文字・神戸

 グレが好調。25〜30センチが20尾程度見込める。エサはオキアミ、石ゴカイ。ガシラは探り釣りで18〜25センチ平均20尾程度。エサはシラサエビ、イサザ。水曜定休。▽船長丸=電話078(707)7181

■管理釣り場■小深の里・河内長野

 大阪の中心部より近い管理釣り場で、ファミリーフィッシングに最適。18〜23センチのニジマスを30尾。ハリス0.6号、マスバリ7号、エサは生イクラ。▽小深の里マス釣り場=電話0721(69)0248

■アユ(1)■長瀬太郎生川・三重

 台風前の様子から勘案して、アカ流れた様子も残りアカ狙い期待。年券9千円、日券3千円。▽長瀬支部=電話090(5602)4356

 (大阪日日APG 錦 剛司)