大森均の釣れ釣れ草

五島列島で秋磯楽しむ

2017年11月14日

和歌山の井奥さん

井奥さんが「オゴ瀬の離れ」で釣り上げたグレ

 和歌山県橋本市に住む井奥佳孝さんは、取引先の関係者と数年前に中国へ出張に出掛けた。その中に、この欄にも度々登場する清水智之さんがいたのが運の尽き。移動中やホテルで磯釣りの面白さや清水さんお気に入りの五島列島の素晴らしさを散々聞かされた。清水さんの口から出る「40センチのグレがクーラー満タン」と言う幸せが自分にも同じように訪れると思い込んで、見事にマキエに反応したらしい。

 早速、その3カ月後に五島列島玉之浦の磯に立っていたというから恐れ入る。これは、新幹線も昨日初めて乗る小学生が、いきなり独りで言葉も通じない外国へ旅に出るようなものだ。

 ▽ウキが海中深く

 それから6年後の今月6日、井奥さんは五島列島で最も名礁が偏在する玉之浦、その玉之浦の「オゴ瀬の離れ」と呼ばれる磯に渡礁した。まだ、本格的なグレ釣りシーズンには1カ月ほど早く、コッパグレ(20〜25センチ)は釣れそうではあるが良型は期待できる時期ではない。

 しかし、井奥さんは秋磯を楽しむことが一番の目的だ。この日は、1番船で他の磯に上がっていたが、波と風が怪しくなってきたので船長が瀬替わりを配慮してくれてここに転戦してきた。船長からこの釣り場の潮行きや釣り方のレクチャーを受け、第2回戦の開始となった。

 「渡礁した直後は絶好の潮が流れていました。第1投目から30センチあまりのグレが釣れましたが、それからはリリースサイズのコッパのオンパレードでした。嫌になって弁当を食べ、エサをつくり直して仕切り直しました。午後4時の撤収まであと2時間ほどでしょうか。マキエを残してはもったいないと思い、しっかり同調するようにウキのまわりに広範囲にまきました。十分に仕掛けもなじんだ、マキエも同調したと想像したその時でした。水面下スレスレをサスペンドしていたウキが海中深く消えていきました。竿(さお)を立てると明らかにコッパのサイズではない重量感が伝わってきました。初めてタモを使い無事取り込んでみると、40センチほどのこの時期にしては満足のできる魚でした」と、井奥さんが笑顔で語った。

 ▽磯釣りのメッカ

 この玉之浦の周辺は自然の濃い釣り人の憧れのエリアであるが、つい最近、地元の人も驚くニュースが漁業関係者を駆け巡った。

 釣り人の間で「底物」と呼ばれるイシダイやイシガキダイは、外海の荒磯で狙う。なかでも、イシガキダイは成長につれて模様が細かくなり、老成したオスでは斑点が消失して全身が灰褐色になり、口の周囲が白っぽく「クチジロ」と呼ばれる。

 このクチジロ77・5センチが定置網に入った。それもあろうことか湾内の定置網に、というから2度びっくり。ちなみに和歌山大引あたりで釣り上げられるイシダイやイシガキダイのボリュームゾーンが40センチ前後との物差しから推し量っても、かつて眼前で65センチのイシダイが釣り上げられた時に「20年に1尾!」と村井渡船の船長がその確率を言ったことを併せて考えても、そのモンスターぶりは尋常ではない。

 この磯釣りのメッカとも言える玉之浦のガイドと問い合わせは電話080(5217)5769、「翔龍丸」。

週末のイチオシ気配

■船(1)■加太・和歌山

 田倉崎沖や友が島沖に出る良型アジ(28〜41センチ)好調。いい人で30〜40尾。マダイ30〜35センチ1〜3尾程度まじる。要予約。▽荒神丸=電話0734(59)1187

■船(2)■栖原・和歌山

 沈船でヒラメ狙いがスタート。50センチ前後のおいしいヒラメが1〜3尾期待できる。生きたアジで釣るので、60〜65センチのメジロが外道に。要予約。▽大南荘勝丸=電話0737(62)3093

■磯(1)■袋・和歌山

 イガミ好調。モムシなどでイガミ25〜35センチが10尾前後。エサはホンダワラ。アオリイカの400〜700グラムがエギングで2〜3杯期待できる。要予約。▽かわばた渡船=電話0735(62)0052

■磯(2)■尾鷲・三重

 グレ期待できる。連日グレ20〜25センチ多数と25〜35センチ5尾前後。これから型も上向く。イガミが好調で25〜45センチが10尾(ホンダワラ)見込める。▽宮城野渡船=電話05972(2)1347

■筏■堂ノ浦・徳島

 魚種多彩。筏で生きアジの泳せ釣りでハマチ45〜50センチ1〜4尾、ダンゴ釣りでチヌ25〜35センチ5〜10尾、チョイ投げでカレイ20〜30センチ1〜5尾など。▽斎藤渡船=電話088(688)0453

■波止(1)■妻鹿・兵庫

 8番テトラ付近でグレ・チヌともにフカセ釣りで絶好調。グレ22〜30センチ15〜30尾とチヌ25〜35センチを5〜10尾期待。▽日の出渡船=電話0792(46)3030

■波止(2)■北港・大阪

 タチウオ半夜釣り堅調。Jグリーンで同魚80〜90センチ5〜10尾見込める。エサはサンマがよさそう。▽丸高渡船=電話06(6613)1075

■管理釣り場■水無瀬川・大阪

 アマゴ17〜24センチがいい人で20尾前後釣れている。エサはイクラ。道サオ4.5メートル以上で長いほど有利。▽尺代漁協=電話075(961)6500

 (大阪日日APG 松田勝也)