大森均の釣れ釣れ草

そんなアホな話 第2弾! 魚もろとも天に向かって舞い上がる

2017年12月12日
正面の山の方向に向かって仕掛けが舞い上がった

 12月3日に宇和島市(愛媛県)で行われた江頭弘則名人率いる徳島ETCの納竿(のうかん)大会に、姉妹クラブ浪花荒波会のメンバー4人と参加した。「せっかく宇和島まで行くなら前の日も釣りしよか?」。当然のように釣りバカたちの話は瞬時にまとまる。

 その前日の2日、われわれ5人と江頭名人、その釣友の総勢7人は、矢ケ浜港を午前6時に出た。矢ケ浜は宇和島と日振島との間にあり、昔から「大きいのは出ないが、最低保障のある確実なグレ釣り場」と定評があり、それなりに人気がある。

 江頭名人ほどになると、明日の大会のための試し釣り的なニュアンスもあるのであろうが、他の6人は「とにかく魚釣りがしたい」とのお気楽メンバー。中でもグレでなくてもおいしい魚さえ釣れればOK!という私は、沖磯に渡らず防波堤へ上がった。

 ▽一人防波堤に

 磯釣りの醍醐味(だいごみ)は対象魚だけでなく、想定外の魚が釣れることに加えてその意外性がおもしろい。例えば、このシーズンは寒グレが磯釣りの人気ターゲットになるが、マダイやイサギなどうれしい外道がまじる。また、意外な話として、磯の上を歩いていた(?)タコを釣友が捕獲した場面に私も出くわした。しかし、その意外性も沖磯ならではのことで、沖磯で50センチのグレに出会っても、防波堤で遭遇する確率は極めて低い。

 そんなわけでグレを狙って遠い大阪から出かけてきている一行の中で、ヤル気なく一人防波堤に上がる私に他の6人のさげすむような視線が突き刺さるのは、われながらうなずける。

 ▽奇術のハト?

 とにかくアオリイカを狙ってエギングを開始した。エギングでの釣れる限界の水温であろうが、宇和海のアオリイカの濃さを考え2時間ほどの間、粘り強く頑張ったが撃沈!グレ釣りに転じたが、潮が動いていない。30分後、少しマキエが効き出したのかコッパグレ(20〜23センチ)が釣れだした。「お父ちゃん連れてきて」と、リリース。食事をとってしばらく休憩していると、目の前にキレイな潮目ができている。

 早速、釣りを開始!1投目から、ウキが消し込んだ。それを合図のように30〜33センチのグレが4尾連発。しかし、また潮行きがおかしい。ヤル気もうせたその時、20センチほどのスズメダイが釣れた。

 「スズメダイ泳がせてアオリイカ釣ろう!」。そう、ひらめいて早速仕掛けに取り掛かる。エギには反応しなくとも生きた魚には反応することはよくある。プラス思考で釣れる気満々の第1投目、30メートル沖にスズメダイを投げ込んだ。1分後に海中を泳ぎまわるスズメダイにたまらずアオリイカが抱き付くという寸法だ。そのイメージで投げ込んだ。

 しかし、水面落下直後に仕掛けは、魚もろとも天に向かって舞い上がった。普通は海に向かって竿(さお)を立てる。向こうの山に向かって竿を立てたのは半世紀の磯釣りで初めてのこと。何が起こったのかと落ち着いて見ると、視線の先にはカモメがくわえて飛んでいる。自分の姿を想像すると、空に向かって必死でリールを巻く、さぞ間抜けな様子だったに違いない。

 もし、カモメを御用!と相成っていたら、下船後に釣友たちが釣果を誇る中で、「君たちのは小さいなぁ」と、おもむろにクーラーを開けてカモメが出てきたらビックリしよったやろなぁ。奇術のハトみたいに。

週末のイチオシ気配

 ■船(1)■加太・和歌山

 良型アジ(30〜38センチ)好調。田倉崎沖に出る早朝便で同魚30尾前後見込める。他にカワハギ専門便で同魚20〜32センチ15〜20尾。エサはアサリ。要予約。▽三邦丸=電話050(3532)9619

 ■船(2)■牟岐・徳島

 出羽島沖に出てイシガキダイ25〜45センチ8〜15尾の安定した釣果。オモリ40号、エサはウニ、マムシ。要予約。▽第八光政丸=電話0884(72)1798

 ■磯■周参見・和歌山

 スズキアジロ、セ島などでグレ30〜35センチが5〜15尾など安定した釣果。長島、白島、オオギシなど有望。水温19度前後。▽岩元渡船=電話0739(55)2227

 ■筏■堂の裏・徳島

 サヨリ期待できる。ウキ釣りで同魚25〜28センチ100尾程度。エサはアミエビ。他にアジ18〜21センチが80〜120尾(サビキ仕掛け)。▽細川渡船=電話088(688)0401

 ■カセ■串本・和歌山

 ブリ&メジロが狙える。35メートルポイントの完全フカセで70〜95センチ1〜4尾。活アジの呑せ釣りでヒラメ45〜65センチ1〜2尾期待できる。▽河田フィッシング=電話090(2709)9282

 ■投げ■岸和田・大阪

 カレイ接岸が今週末あたりかそれとも来週末かというタイミング。2週間続けて出かけるつもりなら第一波の接岸に出合えそう。エサは青イソメ。近投で勝負。▽岸和田渡船=電話0724(36)3949

 ■ワカサギ■余呉湖・滋賀

 今季はよさそう。最高釣果(400尾以上)連日出現!年末にむけてさらに上昇。現在水温9度前後。川並桟橋では1000尾の釣果も出た。▽余呉湖漁協=電話0749(86)3033

 ■管理釣り場■小柿渓谷・兵庫

 15〜20センチのアマゴがいい人で10〜20尾。ハリス0.4号、アマゴ針4号。エサは生イクラ。ルアーでニジマス18〜30センチ10尾程度。▽漁協事務所=電話079(569)0693

 (大阪日日APG 松田勝也)