大森均の釣れ釣れ草

同じ釣り場で明暗

2018年1月29日

伝統釣法ウタセマダイ釣り

活性の低い中45センチのマダイを釣り上げた大西名人

 伊勢湾は昔からエビが豊富な海で、漁師はその豊富な漁業資源を伊勢湾の風物詩である帆掛け舟によって取っていた。そのエビとは、サルエビ、サイマキ(クルマエビ)、アカシャエビなどであるが、私が知る限りサルエビがウタセマダイ釣りのメインになっている。とにかく、ウタセ漁という漁法で漁獲されたそれらのエビの総称を「ウタセエビ」と呼び、ウタセエビという固有のエビがいるわけではない。この生きたウタセエビをエサにして、ポイントにいかりを入れて船を固定し、カカリ釣りで漁師たちはマダイを狙っていた。

 もちろん、手釣りだった。ウタセエビをコマセ用カゴに入れてマキエをしながら、胴つき仕掛けの針にエビを鼻掛けし、オモリが着底したら潮の流れに任せてオモリを潮下へ徐々に送り込みアタリを待つ。これが全国でも伊勢湾だけで行われている伝統釣法のウタセマダイ釣りだ。

 近年の遊漁は、船頭が釣り客の仕掛けと同調するように船首でマキエをし、最新の電動リールと先調子の3メートル前後のロッドで狙うスタイルが一般的で、釣り人の人気も高い。

 ▽せめてハマチでも

 21日、兵庫県尼崎市の斉藤繁雄さんは、私の釣友の中でもこの釣りに最も熱心な人で石鏡の乗合船で今月2度目のマダイ釣りに出掛けた。2週間前にマダイを4尾仕留めたことから、内心5尾以上がこの日の目標だったらしい。

 「この時期になると水温が下がりますから、50メートル以上の深場でないとマダイが釣れないようです。この日は、エサトリの反応すらなく、マダイからの反応もまったくありませんでした。10時を過ぎた頃でしょうか、船首の人が40センチ級のマダイ、50センチ級のハマチなどを連続ヒットしました。ところがその後、バッタリ。マダイを釣りに来たのですが、こうなると『せめてハマチでも』と、神頼みです(笑)。冬場は秋のようには釣れないと分かっていても残念でした」と0釣果に悔しそう。

 ▽さすが大西名人!

 次の日、大西満名人から電話があった。「昨日、石鏡のウタセマダイに行ってきたのですが、やっぱり活性は低いですねぇ」「えっ!私の友達も石鏡に行ってたらしいですよ。何尾釣りました?」「10時ごろまでアタリも無かったですが、28〜45センチを4尾と外道のメジロの73センチ・75センチ2尾でした。メジロの地合いは夕方の一瞬でした」とのこと。

 ひょっとしたら、同じ船に乗り合わせたのかと確認すると、斉藤さんの乗った船ではなかった。「友達は釣果が無かったらしいですが…」。

 「この時期はそんなこともあるでしょう。午前中は40号のオモリでは仕掛けが動かないから20号に交換しました。この釣りは、15号から40号くらいまでのオモリを潮の流れを見て使い分けること、3メートル単位で捨て糸を追加してタナを読んでコマメに探ることが要諦ですが、その日に乗船した人がみんな釣れてないならポイントが外れていたのでしょうね」と、友人の腕のせいにしない配慮のあるコメント。

 私も何度もご一緒したが、名人の釣果を上まわったことがない。さすが大西名人!

週末のイチオシ気配

 ■船(1)■鳥羽・三重

 ヒラメ期待。イワシ泳がせ釣りで同魚40〜60センチ2〜3尾。他にマトウダイ35〜45センチ1〜3尾まじる。要予約。▽幸徳丸=電話0599(32)5274

 ■船(2)■湯浅・和歌山

 今週末(3日)よりラングイの寒サバがスタート。推定35〜45センチの良型で脂がのってすこぶるおいしい。竿2.1〜2.4メートル50〜80号、ハリス5号、胴突き7本針、サビキ針9号、オモリ80号。要予約。▽なぎ丸=電話0737(62)3890

 ■磯■出雲・和歌山

 グレ復調気配。沖の赤島、双子の親、カンゴメなどで同魚33〜38センチ4〜5尾。黒潮の接岸次第で一気に上昇する。水温16〜17度前後。▽谷口渡船=電話0735(62)0890

 ■波止■妻鹿・兵庫

 フカセ釣りでチヌ絶好調。5番テトラ側が釣果断然。同魚30〜50センチ10〜20尾が連日の竿頭。タナ3〜4ヒロ。エサはオキアミ。▽日の出渡船=電話0792(46)3030

 ■管理釣り場■北田原・兵庫

 ニジマス堅調。20〜45センチのニジマスが、エサ釣りで竿頭が25尾。エサは、ブドウ虫。ハリス0.8号、マス針6号。ルアー、フライ専用区あり。▽漁協組=電話072(766)2208

 (大阪日日APG 松田勝也)



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