大森均の釣れ釣れ草

準備・点検を怠る災い 和歌山比井のイサキ釣り

2018年6月8日
良型イサキを手にする川田岳志さん(左)と上町晴男さん
富田紀章船長

 イサキは岩礁域に生息し、群れをつくる。その群れの最上層部に型のいいものが多いので、「イサキは群れのてっぺんを釣れ」といわれる。旬は初夏で、「麦わらイサキ」と呼ばれ、煮てよし、焼いてよし、刺し身にしてもよしと、どう料理してもおいしいのもこの魚の特長といえる。

 脂がのってすこぶるおいしい獲物を求めて、日の岬沖にある「トフ」と呼ばれる漁礁に乗合船が集結する。他の船釣りのような不確実な釣果に比べると、食卓を飾る程度のお土産は間違いなくあるから人気が高い。今、まさに最盛期!入門に絶好のシーズンだ。

▽三人三様に苦戦

 6日、このコラムにも度々登場する釣友の川田岳志さんと高槻市に住む上町晴男さん、それに私を加えた3人で比井から出船する岬丸でイサキ釣りに出かけた。イサキは4年で30センチほどになるらしいが、この岬丸がポイントにするトフは、40センチクラスが交じり、かつ、平均してサイズがいいので人気がある。

 この日はあいにくの雨。午前4時に港を出て、ポイントに着いた。波が高い。船尾の釣り場を占めてとにかく釣り始めた。

 まず、第1投目から良型のイサキが私に。2投目は2尾ダブルできた。この時点で「今日は記録更新の80尾超えか?」と、他の2人を横目に内心爆釣の予感がムンムン。5尾ほど釣ったあたりで電動リールの調子が途端に悪くなってきた。

 イチから仕掛けをセットし直そうと、予備のリールに付け替える際、インナーロッドのワイヤが水没し大幅なタイムロス。付け替えたリールも調子が悪い。呼応するかのように川田さんの船酔いが始まった。今まで乗り合わせた中で、こんな強烈な船酔い症状は見たことがないというほど苦しんでいる。船室に横になって、ついにノックダウン。

 この釣りが初めてという上町さんは仕掛けのトラブルや道具の不調で苦戦している。撥水(はっすい)加工が弱まったレインスーツで出かけた私に容赦なく染みてくる雨は下着まで侵入し、釣りどころか寒さと戦う始末。そのうち川田さんほどではないが私にも船酔いが訪れた。

 われわれ以外の乗り合わせた釣り人が順調に釣れている様子の中、われわれは三人三様に釣りになっていない。船釣りに出かけて、船長の「そろそろ終わりましょう」というアナウンスが、「やっと帰港できる」と思ったほど寒さで戦意喪失していた。

 この日、乗り合わせた竿(さお)頭は95尾という好釣果の中で、私が21尾、川田さんが12尾、上町さんが10尾と、記録更新どころか最低の更新になってしまった。富田紀章船長に今後の見通しなどを伺うと「本格化しました。今年は型もいいようです。しばらくは好調持続しそう」とおっしゃっていた。

 「釣りは何より準備・点検が大切!」と、釣友に偉そうに言っている自分が恥ずかしい。懲りずに帰りの車中で「リベンジ行かなしょうないなぁ」と、再挑戦の約束が成立していた。

 ■岬丸の問い合わせと予約は電話0738(64)2975、「岬旅館」まで。下船後の風呂サービス、無料の仮眠所もある。

週末のイチオシ気配

 ■船(1)■比井・和歌山

 日の岬沖のトフに出船するイサギが急上昇気配。このポイントは型がそろう。連日、26〜40センチ50〜60尾の竿頭が90尾程度に上昇。オモリ120号。旬で食味は最高。要予約。▽岬旅館=電話0738(64)2975

 ■船(2)■東二見・兵庫

 タコの竿頭が30パイまで上昇。6日、鹿の瀬沖で0.3〜1.8キロ32ハイ。さらに上昇必至。タコエギ仕掛け、オモリ50号。要予約。▽西海丸=電話078(942)6480

 ■船(3)■家島・兵庫

 キス上向く。竿頭20尾程度に安定してきた。エサは石ゴカイまたは青イソメ。サオ2.1〜2.4メートル、8〜9号2〜3本針、オモリ15〜25号。要予約。▽山本丸=電話079(326)0238

 ■磯(1)■尾鷲・三重

 半夜釣りでグレ30〜35センチ5〜8尾見込める。割亀を始め小山、茶ビン、ドマクラ、筆島、アイノ島あたりがよさそう。▽柴山渡船=05972(2)5566

 ■波止(1)■武庫川一文字・兵庫

 シラサエビを使った探り釣りでガシラ堅調。連日、同魚12〜24センチ10〜20尾釣れている。他にチヌの落とし込みは40〜45センチ3〜5尾がイガイのエサで見込める。▽武庫川渡船=電話06(6430)6519

 ■波止(2)■南港・大阪

 エビ撒き釣りでハネが釣れている。関電波止、Jグリーンでハネ40〜60センチが3〜4尾。他にチヌが落とし込みで1〜3尾。▽丸高渡船=電話06(6613)1075

 ■SW■大阪湾全域・大阪

 まとまった雨の後、各河口付近でハネの爆釣必至。大量の雨でエサになる小魚などが押し流されてくるものを待ち受けている。小河川の河口がポイント絞り込みやすい。▽マックス岸和田=電話072(436)2828

 ■カセ■串本・和歌山

 6日、大島筏横のカセでグレ35〜45センチの良型が12尾。エサ盗り対策にネリエが断然有利。他には別ポイントでマダイの天秤フカセで35〜50センチ1〜3尾。▽大裕丸=電話0735(65)0603

 (大阪日日APG 松田勝也)



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