大森均の釣れ釣れ草

美味!タチウオの南蛮漬けと八幡巻

2018年11月2日

和歌山鉄鋼団地波止の夜釣り

釣り上げたタチウオと和田俊平さん

 タチウオは、その形が刀に似ていることから「太刀魚」と書き、また欧米では「サーベルフィッシュ」と呼んでいる。全身が銀色に輝くグアニン質の層で覆われており、死後ほどなくすると灰色がかった銀色となる。このグアニン層から採った銀粉は、模造真珠やマニキュアに入れるラメの原料として使われている。

 船に乗って沖に出ると、船頭が魚探でタチウオのいる場所を探してくれるので最低限の保証がある。しかし、波止からの釣りは、群れの回遊を待つのでタチウオのご機嫌次第と言うところ。それでも、関西の各波止では10月から一気に人が押し寄せるほど人気のターゲットで、漆黒の海面に電気ウキが延々と並ぶ。身近な釣り場で簡単に釣れて、淡泊な白身をどう料理してもおいしいとくれば、タチウオファンが多いのは当たり前。

 ▽趣味と実益

 10月23日、和歌山に仕事があり、予定を終えて和歌山南港にある鉄鋼団地波止の夜釣りをパトロールした。岩出市に住む和田俊平さんが、ちょうどタチオウを取り込む場面に遭遇。自己紹介をし、1時間ほど雑談をしながら釣りを眺めたその始終は以下の通り。

 「午後5時にやって来ました。タチウオの季節になると、混み合う土曜日曜と雨の日を除いて週に2日は確実にこの釣り場に通っています」

 「それほど釣行回数が多いと、食べる量に比べて持ち帰るタチウオが多いので、魚がたまる一方では?」

 「タチウオはすぐに鮮度が落ちるので、日持ちのする南蛮漬けを試してみました。これがすこぶる美味でした。これでビールを飲むのが最高です。もう一つは、小型が多いのでウナギをさばく要領で、頭の固い部分を千枚通しで止めて3枚におろします。それを八幡巻のように巻いてつまようじで止め、フライパンで焼いてから、甘酢あんを掛けたり、タレを付けて照り焼きにしたりして頂きます。ご飯が進みます。趣味と実益ですわ」

 ▽誘いを頻繁に

 大阪湾ではキビナゴをエサにするが、和田さんは、サンマを短冊に切って使うという。

 「始めて30分ほどたったでしょうか、タチウオ独特のアタリがありました。タチウオは、執拗(しつよう)にエサを追いかけてきますが、どこで掛けあわせるかはその日によっても微妙に違います。1尾目は、リールを巻きながら小さくサオ先をあおって誘いをかけた瞬間、電気ウキが吸い込まれるように沈んでいきました。この魚は85センチほどでこの時期にしてはまあまあのサイズでした。取り込みの最中に大森さんが来た、あの魚は2尾目です」。

 和田さんにしばらくアタリが無かったが、右隣の釣り人が連発で掛けた。その様子から判断すると和田さんのウキ下より相当浅い。「ウキ下を3・5ヒロから1・5ヒロになさったら」とアドバイスした直後、和田さんも75センチ前後を連発した。

 タチウオ釣りのこつを改めて伺うと、「ウキ釣りは、誘いを頻繁に行うことが一番大切なポイントです。次には、アタリがあっても慌てないで十分ウキが水没してからゆっくり待って合わせること、次に釣れている人にタナを聞くこと、この3点に尽きます」と、和田さんは結んだ。

週末のイチオシ気配

■船(1)■谷川・大阪

 タチウオ型も良くなってきた。31日、タチウオ70〜105センチ48尾が竿頭。船中112センチも登場。テンヤ40号。要予約。▽おおせき丸=電話072(492)1215

■船(2)■東二見・兵庫

 マダコまだ釣れる。31日、マダコ0.3〜1.5キロ22ハイ。潮によりタチウオなど対象を変えるので要確認。要予約。▽西海丸=電話078(942)6480

■船(3)■石鏡・三重

 ウタセマダイ引き続き好調。30日、石鏡沖の半夜でマダイ26〜48センチ25尾、ハマチ45センチ1尾が竿頭。要予約。▽幸徳丸=電話0599(32)5604

■磯(1)■尾鷲・三重

 グレ上昇気配。連日25〜30センチ10〜15尾見込める。これから型も上向く。31日、同魚27〜31センチ12尾。水温22度前後。▽柴山渡船=電話0597(22)5566

■磯(2)■串本大島・和歌山

 ホンダワラのエサでイガミが狙い目。ヒラシマやグヤシマでイガミ25〜45センチ10〜20尾。青物の回遊も期待できそう。▽芝渡船=電話0735(65)0811

■筏■本浦・三重

 チヌ堅調。30日、寺浜の筏で同魚28〜32センチ17尾とマダイ50センチ1尾。エサはシラサエビ。エサ盗りの状況はフグ、ボラ、チャリコ、サンバソウなど。▽やま栄渡船=電話0599(32)6009

■波止■武庫川一文字・兵庫

 多少ムラがあるが、2番外のサビキ釣りでアジ15〜17センチが100尾以上見込める。そのアジを使って呑ませ釣りでメジロ期待できる。▽武庫川渡船=電話06(6430)6519

■管理釣り場■水無瀬川尺代・大阪

 アマゴ堅調。31日、13番でアマゴ18〜20センチ21尾。同釣り人は、サオ5.3メートル、針6号。エサは生イクラ。▽漁協事務所=電話075(961)6500

 (大阪日日APG 川崎禎昭)