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| 「子ども、孫らの世代が何かを感じ取ってくれればうれしい」という金子さん |
戦時下を生きた学生時代、放送業界で番組制作に打ち込んだ戦後、定年退職後の今をまとめた、自分史「放送の世界に生きて」を出版。自らの経験を飾らない言葉でストレートに伝え、戦争を知る放送人として後進へ「伝え続けよ、楽しませよ」とエールを送る。
昨年発表した旧制住吉中21期生の有志らによる記念文集「8・15 傘寿の追憶 戦時下の中学生」で編集委員長を務めたのがきっかけ。「文集に書ききれなかった思いを形にしたい」と、この同期生ら18人で年3冊ペース、3年間で9号を目標に同人誌「すみよし21」の作成に取り掛かった。しかし自身が担当する原稿の大部分が早くも書き終えたことから、同人誌とは別の形で自分史としてまとめようと決意した。
思いのほか筆が進んだことを「番組制作など時間に追われる仕事をしてきた習慣で、書き急いだようなところがある。ただ80歳を超え少しでも早く形として残し、後世に伝えたいという焦りもあった」と振り返る。
自分史は9章構成で、前半は昭和史を交えながら、苦手だった軍事教練のことや死を実感した米軍戦闘機の機銃掃射など戦時中の体験談を克明に書いた。
メーンは毎日放送(当時の新日本放送)で「伝え、楽しませよう」と番組づくりに励んだ日々。番組の放送時期や出演者などを社史やインターネットなどで入念に調べて盛り込み、民間放送の歴史を知る上でも貴重な1冊に仕上げた。
「ラジオは戦時中、戦争の状況などを知る貴重な情報源で国民の必需品となったが、戦後、もっと自由で国の制約を受けないものが必要なのではないかという動きが生まれた。僕らにとって戦争は戦時中だけでなく、戦後とも大きな影響を与えているということを知ってもらいたい」。
番組制作も東京一極集中が進む現在、大阪で“つくる”厳しさを理解しながらも「厳しい状況の中でいかに智恵を出すかが問題」と金子さん。今は“見る”側として「お笑いタレントをただ集めてきたような番組はいらん。派手さはなくても自分たちのやれることで工夫しながら、良い番組で楽しませ続けてほしい」と話していた。










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