大阪24区予算拝見

 大阪市24区がそれぞれ力を入れて取り組む新年度事業を順次紹介する。

天王寺区 地域資源活かした防災事業

2017年4月22日

寺院を一時避難所に

3月の一時避難所指定の協定締結式に出席した吉祥寺の村山雅雄住職(右)と西山忠邦区長

 寺社、マンション、充実した医療体制といった区の“資源”を生かし、本年度から本格的に南海トラフ地震や上町断層地震の防災体制を整える。事業費は185万3千円。

 今年3月に、9寺院を災害時の一時避難所に指定。区内は上町台地に位置し、津波による浸水被害は想定されていないが、沿岸部や隣接する区から多くの人が避難してくることが予想される。簡易トイレやソーラー電灯などの物資を指定寺院に配備する。

 同区は全住戸の8割超がマンションなどの集合住宅。近年は大型分譲マンションも増えている。町会未加入など従来コミュニティーの希薄化も課題に上がるが、区では「マンション内でコミュニティーを作って防災につなげてほしい」と提案。管理組合に対して訪問や研修を通じて自主防災を働き掛ける。

 医療体制は、区が購入した災害時用の医薬品を区内の指定病院が使用しながら不足分を補充する「循環型備蓄」を計画。災害時の混乱で交通網が遮断された場合に備える。

 同区の小垰裕志危機管理課長は「マンションは一つの切り口。地道な取り組みで、区民に防災の認識を深めてもらいたい」と話す。