大阪24区予算拝見

 大阪市の24区には、約271万人が暮らしている。2018年度の各区の予算を拝見し、特徴ある一押しの事業を紹介する。

天王寺区 地域資源との新たなつながりを活かした防災事業

2018年5月14日

マンションで自助共助

筆ケ崎住宅での出前講座の様子(天王寺区提供)

 マンション世帯が8割を超える天王寺区。町を形成するマンションの防災態勢を整える事業に、358万円を計上した。

 上町断層帯地震では最大震度7が予想され、区内では600人近い死者が出るとの試算もある。マンションは、地震による大きな損傷や倒壊の可能性は低いが、警戒しなければならないのが、長周期地震動。高い階ほど長時間にわたって大きく揺れ、家具類の倒れや落下が懸念される。

 閉鎖空間のマンションだからこそ、安否確認やインフラが整わない非常時の生活にどう対応するのか。危機管理課の小垰裕志課長は、1995年の阪神淡路大震災の際、救助隊の「公助」が1割ほどだった(日本火災学会の調査)ことを挙げ、「マンション内の自主防災、顔が見える関係づくり」の重要性を訴える。

 本年度は、専門スタッフを配置し、50戸以上のマンションを中心に防災訓練や組織態勢構築を支援する。小垰課長は「外から被害状況が分かりにくいからこそ、マンション内で自助共助の取り組みを進めてほしい」と話す。