浅野秀弥の未来創案

【沖縄で大阪府警暴言】

2016年11月3日

筋違いな松井知事の支持発言

 沖縄県の米軍北部訓練場(オスプレイ用ヘリパッド移設)工事反対派による抗議活動対策に派遣されていた大阪府警機動隊員が、聞くに耐えない「土人」や「シナ人」との暴言を吐いた問題で、大阪府のトップに立つ松井一郎府知事は陳謝するどころか当該隊員の発言を擁護し「反対行動自体がどうなんですか?」との反応は、日本維新の会が安倍総理と同等もしくはそれ以上の右翼的体質を端なくも露呈した格好だ。

 当該の隊員は「言葉の差別的な意味を知らなかった」と釈明したようだが、20歳代で巡査部長試験に合格しているような頭脳明晰(めいせき)で優秀な人材だから、その場逃れの言い訳も甚だしい。沖縄県警本部長が即座に沖縄県知事に陳謝し、大阪府警も早々と戒告処分を下したのだから、反対運動の是非とは別に公務員としての冷静さを欠いた行動を真摯(しんし)にわびるのが筋だ。松井知事が当該隊員を「よく頑張った。お仕事ご苦労さん」とねぎらう神経は一般人には理解できない。ツイッターが炎上し、会見でもさらに強弁する姿は見苦しい。

 ヘリパッド建設工事警備に、全国から500人もの機動隊員を大量投入し抗議鎮圧する状況が正常な姿なのだろうか?

 機動隊派遣は、大阪の場合府議会警察常任委の所管だが、台風などの災害派遣やサミットなどの警備派遣に対し府知事が勝手に拒否できないし、派遣の是非そのものも論議されない。上部機関の警察庁が「必要」と判断すれば、全国いずれの警察官も警備出動させることができ、国家公安委員会長は内閣の一員だから、その判断を「適切に処理されている」と突っぱねるだけ。

 警察機構は都道府県本部が警察庁の絶対的指揮下にあり、命令に対して選択権がない。実は松井知事の発言内容や思想性は彼独自の勝手な言いぐさで、派遣の是非や期間を彼が決めることはできないのだから、筋違いもいいところだ。

 「まるで知事が府警本部にもみ手するよう。自身の関連会社に弱みでもあるの?」と府民から疑念を持たれかねない。それとも、米国政府べったりの安倍政権にもっとすり寄りたくて、内閣に秋波でも送った気になっているのか?

 あさの・ひでや(フリーマーケット=FM=社社長、関西学生発イノベーション創出協議会=KSIA=理事長)1954年大阪市生まれ。わが国のFM創始者で日本FM協会理事長。関西経済同友会幹事。数々の博覧会等イベントプロデュースを手掛ける。