浅野秀弥の未来創案

【新年に考える今年の政治】

2017年1月12日

帯に短し、たすきに長し

 新年のテレビを見ているとわが国の政治課題は「夏の東京都議選での小池知事の動向」程度で、国政は“衆院議員は任期の折り返しを過ぎた”はずなのに無風状態でさっぱりめりはりがない。

 現状の国政は、安倍・菅コンビの官邸支配体制が力を持ち過ぎている。自民党は、石破元幹事長が総裁選出馬に意欲をみせてはいるが、安倍総理同様の“おぼっちゃま2世議員”で修羅場を演出する覚悟に欠ける。むしろ二階幹事長が、プーチン大統領訪日交渉に関し総理にかなり痛烈な批判を展開している点が気になるし、対抗軸の期待も持てる。

 与党側では、“勝手に付いてくるゲタの雪”とからかわれていた公明党が東京都議会で自民と手を切ったことで新たな展開の予兆が出てきた。自民離党組と併せ小池知事与党となり新たな動きに出れば、池田名誉会長が表舞台から姿を消して7年目になる支持母体・創価学会の中での地殻変動も期待できる。

 「是々非々」など調子のよいことを言いながら、公明党に代わって与党の一角を占めたい維新の会は実態は超右翼で、カジノを容認する自民党補完勢力。官邸は「反民進・非自民層の受け皿」程度にしか思っていない。

 野党側にも問題山積だ。第1党民進党は、蓮舫党首が恩師の野田元総理を幹事長に据えた時点でアウト。支持者は、小沢一郎氏を追い出し、勝手に解散総選挙を打って同僚170人を落選させ旧民主党政権を回復不能まで崩壊させた最大戦犯をけっして許してはいない。あくまで野田主導なら、党分裂しか残る道はない。共産党は以前にも申し上げたが、今や赤色革命や左翼でもないのに古めかしい党名の変更と、今上天皇に尊敬の念を示し“現実味ある中道路線”を示さなければ、今以上の飛躍はない。

 政治は一寸先が闇で、生き馬の目を抜く世界。勝手な党利党略にふけっている間に、アベノミクスの根幹である黒田バズーカ砲崩壊の時限爆弾は静かに時を刻んでいる。大乱を前に、まず大阪は自民党府連がしっかりしてほしい。松井府知事と裏でつながっている官邸と決別し、対立軸を示さないと浮上機会を永遠に失ってしまう。

 あさの・ひでや(フリーマーケット=FM=社社長、関西学生発イノベーション創出協議会=KSIA=理事長)1954年大阪市生まれ。わが国のFM創始者で日本FM協会理事長。関西経済同友会幹事。数々の博覧会等イベントプロデュースを手掛ける。