浅野秀弥の未来創案

【議員数についてくる税金】

2017年10月12日

政党交付金がネックに

 総選挙が始まった。私の知人は、大阪で民進党の新人候補として公認をもらっていたのに、希望と維新が政策協定し「大阪は維新、東京は希望」とのすみ分けが決まり、予定の選挙区から弾き出された。

 政党の離合集散の背景にあるのが、毎年1月1日時点で決定交付される政党助成金とも呼ばれる政党交付金の存在だ。民進党の前原代表は同党の公認候補が希望、立憲民主、無所属に3分割されたのに伴い、本来渡されるはずだった供託金に相当する公認料を、それぞれの候補に予定通り支払ったようだ。

 民進党は年100億とも言われる政党交付金があるが、同党は参院議員を依然として在席させており、解党したら国庫に返納しなければならないから、総選挙後に参院議員の帰属などを含めて話し合い、分党などで交付金を山分けすることになる。

 政党の活動経費として国庫から支出される交付金は、1994年に成立した政党助成法に基づいている。年間、国民1人当たり250円、総額約300億円が、議員数割と過去2回の衆参両議院選挙での得票率割で分配される。対象となる政党要件は政治資金規正法による政治団体であり、国会議員5人以上か、議員1人でも所属直近の国政選挙全国得票率が2%以上、のいずれかを満たせばよい。

 こうした条件に基づき、2016年の交付金は総額318億円9288万円で、最多の自民党は172億2079万円、次いで民進党には97億4388万円が配分された。一貫して制度化に反対する共産党は受け取っていない。これもかたくな過ぎて、被災地支援などに回した方が役に立つはずだ。

 団体個人による政治献金を規制するために作った法律なのに、結果的に税金から濡れ手で粟(あわ)のように金がばらまかれ、政党解散時に必ずこれの存在がもめ事の原因となっているのは、維新の分裂騒ぎの時にもあった。

 原資を少子高齢化でそれでなくても苦しい国税でまかなおうという発想が根本的な誤りだ。廃止も含め抜本的な見直しが必要だ。

 あさの・ひでや(フリーマーケット=FM=社社長、関西学生発イノベーション創出協議会=KSIA=理事長)1954年大阪市生まれ。わが国のFM創始者で日本FM協会理事長。関西経済同友会幹事。数々の博覧会等イベントプロデュースを手掛ける。