浅野秀弥の未来創案

【限界示した橋下劇場】

2017年11月9日

反論丸山代議士に軍配

 もう橋下徹氏のやり方では、有権者に受け入れられないようだ。彼の政治手法は、敵を作り出してこき下ろし注目を浴びる小泉純一郎型。しかしこの劇場型パフォーマンスは既に時代遅れで、同様の手法で台頭した小池都知事は今回の総選挙で有権者から相手にされなかった。小泉、橋下、小池各氏が全権を握る一強時代ならそれでも周囲は付き従った。しかしいったん逆風に陥ると、都民ファーストの会の都議も離党者が出て、鉄の結束のはずの日本維新の会所属議員からも、このたび当選した丸山穂高議員(33)が離党届を出した。

 “橋下ベイビーズ”の国や地方の議員には、何度聞いてもよく分からない経歴の方もいるが、丸山議員は東大卒の元経産省官僚。大阪19区(貝塚市以南の4市3町)で3期連続小選挙区を制した。堺市出身で東大経済学部を出て入省。3年で退官し、松下政経塾を経て2012年に28歳で初立候補初当選。

 2人の確執は15年夏の安保法案をめぐる議論からで、丸山議員は橋下氏のツイッターでの発言に対し、「言うだけなら評論家」と指摘。対する橋下氏は「頭に来た」と応じ表面化。今回再び、ツイッター・ディベート(討議)で、劣勢に立った橋下氏が「ボケ」と罵倒し、丸山氏が離党届を出す騒ぎに。

 橋下氏の盟友で維新の会代表の松井府知事はすんなり受理するつもりだったが、国政側の馬場幹事長が慰留、橋下、松井両氏ともトーンダウンして和解案を模索している。

 国政政党・日本維新の会が取るべき道は、地域政党・大阪維新の会と早く決別することだ。総選挙敗北を受け日本維新側から、「松井知事は日本維新の代表を外れ、大阪での仕事に専念せよ」との声が出て、それを丸山議員は代弁したに過ぎない。橋下氏は既に日本維新の顧問を辞し、大阪維新の顧問に専念するようだ。

 急ごしらえの立憲民主党が、あれほど多くの支持を得た理由を考えると、ブレない愚直さにあったと思う。今後、政党交付金目当てに希望と民進と無所属さらに維新も関わって仮に政党再編があっても、有権者は単なる永田町の数合わせを冷静に見切っている。

 あさの・ひでや(フリーマーケット=FM=社社長、関西学生発イノベーション創出協議会=KSIA=理事長)1954年大阪市生まれ。わが国のFM創始者で日本FM協会理事長。関西経済同友会幹事。数々の博覧会等イベントプロデュースを手掛ける。