浅野秀弥の未来創案

【維新が画策する野党再編】

2017年11月16日

希望に食われ得票激減

 先の総選挙の総括を種々取り上げてきた。足元を眺めると、地方政党・大阪維新の会は、1丁目1番地の大阪都構想を掲げ再度組織引き締めを図るが、単独ではもうどうにもならない状況だ。

 森友学園の安倍晋三記念小学校設立構想が、水面下で着々と進行していた当時は、維新系地方議員や土建業者らの名が周辺で盛んに浮き沈みしていた。ところが忖度(そんたく)などの事態が表面化し問題視されると、設置許認可権を持つ松井府知事をはじめ、維新関係者は手のひらを返してクモの子を散らすように霧散した。それが自民からの利権付け替えを目指す維新の本質とすれば、都構想への執念も「裏に何があるの?」と疑って掛かった方がいい。

 府知事は、マスコミのインタビューに答えて希望の党に対し「政策が同じなら、別政党でやる必要はない」と秋波を送った。国会は数の力が絶対だから、激減した国政政党・日本維新を希望の党と合体させて再び影響力を高めようともくろんでいるのだろう。

 私が注目したのは、都構想再投票に大きな影響力を持つ総選挙での大阪市内の比例票の動向だ。日本維新は前回ちょうど3分の1に当たるトップ得票で市内第2、4区小選挙区敗北でも比例復活できた。それが今回はかろうじて得票トップは保ったものの、票自体も大きく減らして27・8%、自民は微増の26・2%と拮抗(きっこう)。第1区で現職が小選挙区で敗れ、かろうじて比例復活したが残る2人はそれもかなわず落選した。維新目減り分はちょうど希望が得た7・4%分に相当。府知事が希望に対しすり寄るのもそうした事情からだ。

 このままでは府知事と国会幹事長の馬場伸幸衆院議員が「ギクシャクし出す」と私は見ている。場合によっては再分裂に発展するかも知れない。

 しかし、維新政治実態から、大阪市民は最後まで目を逸らせてはいけない。ネルソン・マンデラ元南ア大統領の言葉に、「何もせず、何も言わず、不正に立ち向かわず、抑圧に抗議せず、それで自分たちにとっての良い社会、良い暮らしを求めることは不可能です」というのがある。自ら抱いた幻想の正体に有権者自身が気付く責任があるからだ。

 あさの・ひでや(フリーマーケット=FM=社社長、関西学生発イノベーション創出協議会=KSIA=理事長)1954年大阪市生まれ。わが国のFM創始者で日本FM協会理事長。関西経済同友会幹事。数々の博覧会等イベントプロデュースを手掛ける。