浅野秀弥の未来創案

【立憲民主党に望む】

2018年1月18日

上意下達でなく下から

 先の総選挙で大勝した自民党に対し、立憲民主党は急な立党だったが公示前16議席から、55議席に大躍進し対抗勢力としての地位を得た。この党が支持された理由として、一度は政権を担った民主党やその流れをくむ民進党と異なり、「是々非々の現実的対応」との玉虫色の態度を取らず、はっきりと自公連立政権に対し「NO」の姿勢を貫いた点が挙げられよう。

 当時、民進党は前原代表が勝手に解党を宣言するがごとく、希望の党への合流を発表し敵前逃亡。その結果、衆院議員がほぼ居なくなり残った参院議員だけで「真ん中に立って、右の希望、左の立憲の接着剤となり統一会派結成」の構想は、いくら何でもムシがよすぎる。

 そもそも立憲は非自民の受け皿として存在するのではなく、現政権はもちろん、維新や希望など「機会があれば自公と連立して政権に加わりたい」という連中とは一線を画した反自民政党だからこそ、あれだけの当選者数を出せたのだ。新たな党の在り方を示すのに希望や民進との統一会派なんてとんでもない。枝野代表や福山幹事長は「すでに終わった話。勝手に巻き込まないでほしい」と不快感を示しているが、それでもうわさの煙が収まらないところを見ると、また党内に「議員バッジを得たら、次は政権に入りたい」と考える利権亡者がいるのだろう。

 同代表は総選挙勝利のインタビューで、「いただいた支持は、われわれ野合を画策した時点でアッという間に離れてしまう」とおごりを戒めている。もう1回、党内を点検してはっきりと反安倍で付いていけない者は切り捨てる勇気がなければ、ただの新党ブームで終わる。

 立憲は地方組織をまだ十分に持ち得ていない。国民目線や地方議員拡大は今後の最大課題だ。上意下達でない政策を下から積み上げて吟味し、国政として実現させる努力が必要だ。特定の組織や票田に頼るのではなく、有権者それぞれが個々の思いで加わった小さなグループが、点から線、そして面への広がりを見据えた真の大衆政党を目指してほしい。

 あさの・ひでや(フリーマーケット=FM=社社長、関西学生発イノベーション創出協議会=KSIA=理事長)1954年大阪市生まれ。わが国のFM創始者で日本FM協会理事長。関西経済同友会幹事。数々の博覧会等イベントプロデュースを手掛ける。