
「21世紀は心の時代」です。煩雑な現代社会では、過度の緊張や不安感などから、知らず知らずのうちにストレスが蓄積し、意欲減退といった心理トラブルに陥ったり、対人関係や仕事がうまくいかないなどの悩みが多くなっています。
ストレスには善玉ストレスと悪玉ストレスがあります。「善玉ストレス」は、われわれに良い刺激を与えてくれます。しかし「悪玉ストレス」をそのままにしておくと副腎からストレスホルモンが発生し、「脳細胞が破壊されセルフコントロールがうまくできなくなる。血糖値が上がる。血圧が上がる。骨粗しょう症になる。免疫力が低下する」と学者の先生が述べておられます。
悪玉ストレスによる個々人の心の問題から、軽はずみな行動や集中力の欠如から組織を危うくするなど、企業や官公庁、病院での不祥事もマスコミで目にする機会が増えています。
本紙の1月27日の社会面に掲載の自殺統計によると、昨年の自殺者は3万2753人と前年より504人増え、過去5番目に多く、12年連続3万人を超えています。不登校生も12万人以上に上っています。
私はこの不要な「悪玉ストレス」をいつでもどこでも簡単にとる方法に取り組み、「健康日本21(健康は予防の時代! 自己管理の時代!)」に貢献させていただければと考え、企業、官公庁、病院、学校、老人福祉施設などで年間200回以上の講演、研修を担当し、その組織の職場活性と職員の方々の人間力アップのお手伝いをさせていただいています。
「悪玉ストレス」で打撃をうけた脳を癒やし、脳を鍛えるメンタルフィットネス法に、ドイツで開発され日本で深化した「自律訓練法」というセルフコントロール法があります。
人間の心は不思議です。心が緊張すると肝心な時に限って、期待する事とは逆の現象が起きることがあります。ドイツ・ベルリン大学教授のシュルツ博士はこのような“努力逆転現象”の起こらない方法はないものかと研究に取り掛かりました。
その結果、心が統一されている人は、「両手両足の力が抜けて温かくなっている。額が涼しくなっている(頭寒足熱状態)」ことを発見しました。博士は、自己暗示で自分の体を頭寒足熱状態にすることで、仕事や学習に、またスポーツに集中できる方法を考案し、1932年に「オートゲネー・トレーニング法」(AT法)として発表しました。
日本には、61年に当時九州大学教授の成瀬悟策博士が「自律訓練法」という名称で紹介し、池見酉次郎博士が日本で初めて心療内科を創設してこの自律訓練法を活用されました。東京オリンピックでも日本の選手が自律訓練法を活用して成果を挙げました。
私は、終身現役で、自律訓練法を応用した「心の健康講座」を広めることで、日本がより元気になることを目指し、皆さまに次号から詳しく解説させていただきます。
(大阪市天王寺区)










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