連載・特集

澪標 ―みおつくし―

森から始まる住まいづくり

沖中 玲子
株式会社LineWork(s)代表取締役
2010年7月27日

 こんにちは、LineWork(s)の沖中玲子です。2月からお付き合いいただいてきましたこのコラムも、今回で最終回となりました。気が付けば子供たちは夏休みに入り、真っ黒に日焼けしたたくましい姿をあちこちで目にするようになりました。今年もまた眩(まぶ)しい季節の到来、本当に早いものです。

 日の光をいっぱい浴びながら思い切り体を動かして、すくすくと子供たちが成長する季節ですが、森の中でも、木々が勢いよく成長しています。ふかふかの軟らかな土から水分を吸収し、太陽の光をさんさんと浴びて盛んに光合成をし、縦にも横にも大きくなっていきます。都会の猛烈な熱気とは裏腹に、この季節の森の中は清々(すがすが)しく、気持ちの良いものです。

 この木の光合成によって、二酸化炭素から酸素がつくられるわけですが、そのため「地球温暖化防止(二酸化炭素の削減)」という問題に対する解決策の一つとして「森林」というキーワードがよく取り上げられています。

 でも、木はずっとずっと森の中で元気に成長し続けられるわけではないんです。

 盛んに光合成をして成長していた木も、やがて年を重ねると、光合成(二酸化炭素を吸収して酸素を放出)の量が減ってきてしまいます。木も生物なので、もちろん呼吸(酸素を吸収して二酸化炭素を放出)をしているわけですが、ある程度まで成長すると、光合成の量よりも呼吸の量の方が多くなってきます。つまり、二酸化炭素の吸収量よりも放出量の方が多くなってしまうのです。

 だから、地球温暖化防止の観点から見ても、大きく育った木は伐採して住まいづくりなどに無駄なく使い、たくさん光合成をして、盛んに酸素をつくり出してくれる若い木をどんどん育てていくことが大切なのです。

 LineWork(s)では、そんな十分に成長した森の木を使った住まいづくりをしています。ただ今、新築や改修工事の計画を丁寧に進めていますので、折を見て見学会などを開催していきます。「木の空間ってどんなものかな?」「普通の住まいと何が違うのかな?」「杉や桧ってどんな木なのかな?」といった疑問にお答えできるよい機会となりますので、よろしければお気軽にご参加いただければと思います。詳細はホームページ(http://www.line−ws.jp)などでお知らせしていきますので、またお時間があればチェックしてみてください。

 なお、今週末の31日(土)には、奈良県吉野川上村への森林ツアーも開催します。席に限りがありますが、興味のある方は、LineWork(s)までお問い合わせください。

 これからもLineWork(s)では、森から始まる住まいづくりをしながら、森や木、住まいづくりについての情報発信を続けていきます。さらに、森林や木材にかかわる仕事をされている方々や、木の住まいづくりを実践する工務店さんのPRサポートをしながら、どんどん一般の皆さんにその魅力をお伝えしていけたら…と思っています。

 それでは、5回にわたってお付き合いいただき、ありがとうございました。またどこかでご縁がありますように…。

 (おきなか・れいこ 大阪府豊中市)