連載・特集

澪標 ―みおつくし―

和の文化ここにあり!

 依岡 聡
株式会社ステディ・コンサルティング代表取締役
2010年12月28日

 私の経営コンサルタント業を支えてくれているのは、日本全国で元気いっぱいの畳店です。

 畳業界との出合いは、私がコンサルティング会社に勤務していた時に配属された部署が畳店活性化プロジェクトチームだったことです。

 畳業界は、近年の住宅事情から斜陽産業の一つとなっているということは周知の事実です。しかし、和の文化を守るために全国で活躍されているお店がたくさんあることも事実です。

 私が経営コンサル業創業時からお世話になっている方の1人に、畳業界のトップを牽引(けんいん)されている株式会社TTNコーポレーションの辻野会長がいらっしゃいます。この会社は24時間営業の畳屋さんとしてメディアに取り上げられており、個人顧客向けには三条畳という名前でテレビCMも出されています。

 辻野会長は、畳業界を活性化するという信念を貫かれています。また、その思いは4代目の現社長にも受け継がれています。

 なぜ、このようなことを書いたのか?と申しますと先日、お茶の葉販売専門店のY社長とお話させていただく機会に恵まれました。Y社長もまた、和の文化を支えているということに誇りを持たれています。

 お話をさせていただいている途中に、お客さまが入ってこられました。そのお客さまはとてもお茶に詳しい様子で

 「このお茶はどのように入れて飲むのが一番おいしいのですか?」と細かく質問されていました。

 するとY社長はプロ魂に火が付いたように私をそっちのけでお客さまとお茶談義を始められたのです。

 その姿は、まるでリング上の真剣勝負そのものでした。

 お客さまが帰られた後、私はY社長に「すごいものを見せていただきました」と申し上げたところ、「いやいや、ついお茶のことになってしまうと」と笑顔で返答いただきました。

 和の文化には、派手さはありません。しかし、私たちの生活の中には欠かせないものだと思います。私自身、この文化に対して感謝という言葉が最近抜け落ちていたように感じます。

 さらに、お茶業界の本質を知らない私がいるということも間違いない事実です。

 皆さんはいかがでしょう? もしかすると「そんなことはない!」というお声が聞こえてくるようにも思います。

 和の文化を支えている業界は、畳・お茶以外にも造園・着物・掛け軸など数多くありますがどの業界も後継者がいないという現実に直面されています。

 もし、本コラムをお読みいただいている方の中に和の文化を支えておられる方がいらっしゃいましたら「皆さんの技術・思いを知らない人が大勢いる」ということをお伝えさせてください。

 知らないから興味もない・声も掛からないという状態だと思います。例えとして正しいのかは分かりませんが飲食店が看板無しに営業している状態と同じだといえます。

 PR方法の一つにお店の前を掃除して、にぎやかにするという方法があります。さらに口コミを起こすという方法は最も効果的です。

 和の文化を支える後継者が増えることを望んで、今回は書かせていただきました。

 この機会に、皆さんで和の文化を見直してみませんか。