澪標 ―みおつくし―

豊かになる食事に求められること

磯谷いつ穂
ドッグレシピプランナー協会代表理事
2016年4月22日

 愛犬のために手作り食を始めたきっかけは、仔(こ)犬のころに発症した食物アレルギーだったと以前お話ししました。病気にかかる、気になる症状が出ると初めて健康で過ごせているありがたさを感じます。

 自分で食事を選ぶことができないからこそ、一緒に暮らす飼い主が健康管理をする必要があります。人と同じように、食べ物から体が作られていることは同じです。食事は家庭でできる一番簡単な健康管理法だと考え、食の大切さをお伝えする活動を行っています。

 犬の「食育」に注目が集まっている背景には、食事は体をつくる基本であり、質や量も大切なことだという認識の高まりが考えられます。また、食の選択肢が増えたことも大きく関係しているでしょう。

 ドッグフードの種類を挙げても、ドライフード、セミモイストフード、モイストフード、ウエットフード、犬種別に作られているフードなど数えきれません。使用さている原材料もさまざまで、どれが愛犬のために一番良いのか、選ぶことが難しくなっています。多くの食事から良い食事を選ぶ目が必要になっているのです。

 「良く食べるから」「どこでも売っていてすぐに購入できるから」という理由で食事を選んでいる方もいらっしゃるでしょう。私たちの食事もコンビニエンスストアで済ませることもあれば、スーパーで売られているお惣(そう)菜で済ませることもあります。しかし、家庭で作る食事は家族の健康のために栄養バランスや、カロリーなど家族の体を考えて作られている、特別な食事に間違いありません。

 人も犬も「食」に対する考え方は同じで変わりないのです。手作り食をなぜお勧めするのか? それはインスタントで済ませる食事ではなく、活(い)きた食材を使用し調味料や味付けまで確認しながら作る、愛犬の健康を考えた特別な食事だからです。

 手作り食の作り方や栄養バランスの組み立て方、食材選びが分かると、毎日の食事の選択肢に手作り食を加えていただけます。忙しいときや時間がなければ無理に毎日作らなくても良いですし、時間があるときに作り冷凍しておくこともできます。

 手作り食資格を発行した背景には、悩みや疑問をなくしていただき、食事の選択肢の一つとして手作り食を取り入れていただきたいという強い思いがあります。

 ドッグレシピプランナー協会のビジョンでもある「正しい食の知識だけではなく実践できること」「食事で健康管理することが、愛犬家の必須スキルとして定着すること」。このビジョンを実現するために、ドッグレシピプランナー協会として食の大切さをお伝えしていきます。

 (いそたに・いつほ、大阪市中央区)