澪標 ―みおつくし―

レディー・ガガさんとの奇跡のコラボ

上平 梅径
ライブ書道家・青霄書法会主宰
2017年7月28日

 続いてはヨーロッパツアーの様子と台湾一周ツアーの内容をお届けしようと思いますが、私にとって今までで一番印象に残ったスタンディングライブをここでお話します。

 2013年11月26日に日本テレビ「スッキリ?」という番組の担当の方からこのようなメールを頂きました。「急遽、12月1日にレディー・ガガさんの収録をする運びとなりました。その中で『レディー・ガガさんをおもてなし』というテーマで日本のアートを披露するコーナーを考えています。ガガさん本人の前で書道パフォーマンスを披露していただけませんか?」というものでした。

 ちょうどタイ王国ツアーの前でバタバタしていたのですが、タイミング良くその日は何とか都合がつく状態でしたので、喜んでお引き受けさせていただきました。とはいうものの…あの超有名な世界の歌姫と??なんで私が???ドッキリ??などと考えていると、2日後に「APPLAUSE」というガガさんの新曲を1分程度にまとめた音源が送られてきました。

 さて、何を書けばいいのだろうか?とお題待ちの状態で、先方も同様に決めかねていたようでした。そこで「ART・POP」というのが今回のニューアルバムのタイトルなので、私の方から、隠れ流ART書道(一つの文字の中にもう一つ違う意味や違う言葉をインサートするという梅径オリジナルアート)というのをやっていますのでアルファベットを書いて漢字にも読めるというパフォーマンスはいかがですか?とサンプル動画をラインでお送りしました。

 返事をいただいたのが30日の午前9時頃。この内容で以前送っている1分の音に合わせてお願いします!と正式な依頼が…。1日で200枚ほどの草稿を繰り返し、当日のライブと同じ大きさで20回は書いたでしょうか。さすがに日本の「お・も・て・な・し」がテーマなので私のできる精いっぱいのおもてなしをしようと、タイトなスケジュールの中で使える時間をすべてこの「賞賛」の文字を書きあげるために使いました。

 さて、当日はガガさんが歌の収録に時間をかけたようでかなり時間がおしていたため、私がリハで書くこともなくぶっつけ本番でARTライブ書道に挑みました。私が書くのを食い入るように見つめ、私の揮毫(きごう)後に「美しくて泣きそう」「あなたの書く姿に感動した」などというコメントをガガさん本人から頂けたことは私にとっても本当に大きな財産となりました。そして最後にガガさんも筆を取り自分の名前GAGAと赤い文字で…。

 この時に私の書くところを真剣にご覧になっていて、独特の用筆法である陰陽ふ仰法、筆の全面を使って書くかなり高度な技術で、教室を持ち指導している先生クラスでも知らないしできない技を瞬時にして見て学び実演されたのには正直ビックリしました。

 そしてここに奇跡のコラボ作品、梅径&レディー・ガガさんとの共作が完成しました。

 (うえひら・ばいけい、大阪市中央区)