澪標 ―みおつくし―

書を世界のショーに

上平 梅径
ライブ書道家 青霄書法会主宰
2018年1月19日
レセプションパーティーでのスタンディングライブ書道

 2016年5月にG7茨城・つくば科学技術大臣会合のレセプションパーティーにてスタンディングライブ書道を披露しました。今回は科学技術大臣会合ということで、キーワードは「Science Technology Innovation」(サイエンス テクノロジー イノベーション)。そこに日本人の気質や願いをミックスして書けたらと思い考えました。

 日本人の持っている強みや特徴は何だろうか。やはりコツコツと一心に邪念なく継続して物事に取り組めることだろうか。何かいい言葉はないものだろうか…。そして『一心不乱』。これにしようと決めました。舞台の時間は10分程度しかありません。それを思うとパネルを差し替える時間など到底ありません。

 この一心不乱の努力の先に見えるモノをこの作品の上に書き足せないだろうか。ただ、書道、特に教育書道においては筆順がとても重要でもありますが、今回のキーワードでもある「Innovation」を考えると、革新的な新しい何かを披露してもよいのではと、この四字熟語を新たな文字に変換する事に挑んでみました。

 まずは、娘の桃凛が一心不乱を書き、それを私が『百花繚乱(りょうらん)』に加筆し完成させるというパフォーマンスに挑戦しました。各大臣からも通訳を介し感動しましたというねぎらいの言葉を頂戴する事ができました。そして各大臣からのリクエストにお応えして色紙を揮毫(きごう)し、さらにつくば市長をはじめ茨城県議会議員の方々にも揮毫…30分間で50枚程用意した色紙がすべてなくなりました。

 会場は書の力で和気あいあいとした穏やかな雰囲気に包まれました。この年の9月末には「台日共創文化交流・台湾一周ツアー」にも招聘(しょうへい)いただき、世界で初めて国立故宮博物院南部院区・アジア芸術文化博物館、そして歴史ある台南孔子廟で、さらに台東縣成功忠孝小学校、花蓮縣石雕博物館などで玉山菊元合奏団の皆さまとスタンディングライブ書を、そして17年9月には在プラハ日本大使館、イタリア・ヴェニスオリエンタルミュージアムでも書の素晴らしさを伝える活動をさせていただきました。

 今後、ますます海外での活動も増えそうです。今年9月には大阪文楽劇場で「書を世界のショーに」をテーマに掲げ、新たな可能性に挑戦し続けます。

 (うえひら・ばいけい、大阪市中央区)