大阪発 癒やしの温泉巡り

京丹後市・浦島温泉 「万助楼」

2016年12月17日

”竜宮城”での夢心地

竜宮城をイメージしてリニューアルされた館内

 浦島太郎の伝説のロマンを秘めた京丹後市網野町。日本海の潮騒に優しく包まれる宿「万助楼」は1907(明治40)年に創業し、98(平成10)年には竜宮城をイメージして改装した。お湯良し、食も良し、ひとときの夢心地を楽しませてくれる。

 玄関の目の前に浅茂川漁港。魚が泳いで万助楼の調理場にやってきても不思議ではない。漁港の横にある小さな祠(ほこら)は、浦島太郎を祭る嶋児神社だ。全国に約20カ所あるという浦島伝説の一つで、漁港をはさむ対岸には乙姫の神社もある。

 竜宮城に温泉があったかどうかは分からないが、万助楼のお湯はアルカリ性単純温泉。いわゆる美人の湯、美肌の湯だ。石造りの湯船、板張り天井の浴室は、それほど広いとはいえないが、ゆったりとくつろげる。隅々まで磨き上げられた清潔感、お湯の注ぎ口から惜しみなく流れ出る源泉、窓越しに広がる日本海…とくれば、納得だろう。

 丹後地方は食の宝庫だ。乙姫御膳には、玉手箱に入った名物料理「丹後ばらずし」が付く。ふたを開ければ、ドライアイスの“白い煙”が笑いを誘う。一気に老人にはならないが、食べ過ぎに注意を。11月6日にはカニ漁が解禁された。

 女将の大町益美さんは、「お客さまのお気持ちを大切に、良い意味で、つかず離れずのおもてなしを」と気負いがない。二つの部屋には、古代ひのき風呂をしつらえて、至福の時間を過ごさせてくれる。

 (日本旅のペンクラブ会員 井上年央)

【所在地】京都府京丹後市網野町浅茂川
【電 話】0772(72)0145
【定休日】なし(1月4、5日は休み)
【宿泊料金】1万5千円〜(1泊2食)。カニ料理の場合は2万2千円〜。
【日帰り入浴】なし(ただし、予約制で入浴付の手軽なランチを出している)
【部屋数】10室(定員33人)。別に宴会場あり。
【交 通】
・京都丹後鉄道の網野駅から送迎あり、約7分(要予約)。
・自動車の場合、大阪から約2時間半。