大阪発 癒やしの温泉巡り

神奈川県箱根湯本温泉 「ホテルマイユクール祥月」 (上)

2017年1月28日

泊食分離タイプで大人気

この宿自慢の和風庭園の趣きの中の情緒あふれる「美楽の湯」露天風呂

 東京からも近く、富士山の眺望と良質の温泉を味わえる箱根。富士箱根伊豆国立公園の中に位置し、箱根火山の麓から中腹に至るまで、あちこちに温泉街が点在する。

 箱根の温泉が知られるようになったのは、豊臣秀吉の小田原征伐がきっかけだった。広大な小田原城を攻めるため全国の武将を集め長期滞陣した。それら武将たちを慰労するため温泉に入れたと言い伝えられている。

 江戸時代に入ると五街道の一つである東海道に沿った温泉地として繁栄し、「箱根七湯」として知られるようになった。その頃の箱根七湯とは、麓から中腹に向かって湯本、塔之沢、堂ケ島、宮ノ下、底倉、木賀、芦之湯をいう。開湯は古いが、街道から外れていた姥子の湯を入れて、「箱根八湯」と呼ぶ場合もあった。徳川家光や徳川綱吉の時代には、将軍への献上湯も度々行われていたようだ。江戸時代の温泉番付では、芦之湯温泉が前頭上位となっている。

 温泉大好き人間の私は、大阪で弁護士の仕事をするようになった1975年以降全国の温泉巡りを楽しみ、現在まで1958カ所の温泉に入湯している。関西からは少し遠いが、有名な温泉宿が多い箱根や伊豆にも東京への出張の帰りなどに2〜3年に一度は訪れる。

 私は、昨年12月2日から4日までの2泊3日の行程で、約5年ぶりに晩秋の箱根路を旅した。一緒に行ったメンバーは、関西の飲食店経営者ら、東京の医師夫婦、大阪弁護士会の今村弁護士親子、そして家内の総勢9人である。1泊目は箱根湯本、2泊目は塔之沢の宿に泊まった。

 今回の旅の目的は、温泉記事の取材のほか、毎年正月にテレビで見る箱根駅伝の舞台と箱根から見る素晴らしい富士山の眺望、そして晩秋の箱根路をそれぞれ楽しみたかったからである。箱根の玄関口にある箱根湯本温泉は、箱根登山鉄道箱根湯本駅下車すぐの場所に位置し、箱根一の大きさでにぎわっており、共同浴場も多い。この温泉の開湯は、奈良時代の天平10(738)年、釈浄定坊が発見した「惣湯」と言われ、この源泉は今も使用されているようだ。

 私が箱根湯本温泉で泊まった宿は、早川の清流を望む高台に位置し、良質な温泉と個性豊かなおいしい料理を味わえる泊食分離タイプで大人気のスパホテル「ホテルマイユクール祥月」だ。鹿児島県霧島温泉の人気の宿「旅行人山荘」の蔵前壮一社長に紹介してもらった、蔵前社長の長男・仁宣(ひろのり)さんの勤務するホテルである。同ホテルの詳しい紹介は、次週に掲載する。

 (大川哲次・温泉学会副会長、弁護士)

【所在地】神奈川県足柄下郡箱根町湯本468
【電 話】0460(85)5748
【部屋数】38室(定員133人)
【宿泊料金】素泊まり7700円〜1万9300円(諸税・サービス料込み)、1泊2食1万6400円〜2万8000円(諸税・サービス料込み)
【定休日】不定休
【日帰り入浴】営業時間は午後2時半〜同5時(最終受け付け)、入浴料金1800円(アメニティと館内着付き)
【交 通】
・JR小田原駅から箱根湯本駅まで小田急線で約15分、同駅から徒歩10分またはタクシー3分。
・東名高速道御殿場ICから国道138号線、国道1号線で宿へ。