大阪発 癒やしの温泉巡り

大津市 おごと温泉「びわ湖花街道」

2017年7月8日

さりげないおもてなし

高台に建ち、客室の窓はすべて琵琶湖を向く「びわ湖花街道」

 おごと温泉は、天台宗開祖の最澄(伝教大師)によって開かれたという。その法力(ほうりき)をどこかに感じながら、眼下に琵琶湖の朝な夕なの景色を楽しめるのが「びわ湖花街道」だ。迎賓館を連想させる重厚な玄関を一歩入ると、旅情が花開く。

 開業は戦前にさかのぼる。長く「国華荘」として親しまれたが、旅行自体が団体宴会型から、家族、個人、グルメ旅など個性的になり、思い切って旅館の名称を一新したという。

 伝統の温泉は、泉質が単純温泉(低張性アルカリ性低温泉)で、PH値が高い。風呂場への長い廊下を進むと、「湯の花街道」と刻まれた石柱が迎えてくれる。浴室は石造りで、湯船のへりは木を組み込んでいる。入浴のときには良い枕だ。手おけ、椅子が木製で感触が良く、うれしい。

 露天風呂も楽しんで、この得難い“くつろぎ感”はどこから…と考えてみた。脱衣場、浴室に注意書きの張り紙が必要最小限しかなくスッキリしている。今、温泉施設では、利用客がけがをしないように、施設を正しく使ってもらうようにと、さまざまな張り紙が増えている。それも多すぎては逆効果だろうが、ここ「花街道」では、さりげないおもてなしの良さを感じた。

 部屋は和、洋室、露天風呂付き特別室などさまざま。全室、琵琶湖が眺められる。料理は会席が中心で、近江牛の存在感は老若男女を魅了する。お湯良し、食良し、に加える良さを感じ取ってみてはいかがだろう。

 (日本旅のペンクラブ会員 井上年央)

【所在地】大津市雄琴1丁目1の3
【電 話】077(578)1075または(0120)051041
【定休日】不定休
【部屋数】43室(定員214人)
【宿泊料金】1泊2食の料金は1人1万6千円(税別)〜
【日帰り入浴】営業時間午前11時半から午後6時まで
【入浴料金】大人2千円、小学生千円(各税別)。昼食と入浴をセットにしたプランもある
【交 通】JR湖西線「おごと温泉駅」などから送迎あり。車では西大津バイパス・湖西道路の仰木・雄琴ICを出て約6分