大阪発 癒やしの温泉巡り

東京都青ケ島村 青ケ島ふれあいサウナ(温泉) 《 下 》

2017年7月29日

大自然をぐるりと一望

内輪山・丸山の裾野にある癒やしの空間「ふれあいサウナ」周辺
海が荒れずに私を安心して青ケ島から八丈島へ運んでくれた連絡船「あおがしま丸」

 青ケ島はなかなか訪れるのが困難な小さな孤島であるが、種々の魅力にあふれている。

 島の最高峰423メートルで、外輪山の北西部に位置し、島の大自然が一望できる「大凸部(おおとんぶ)」、ぐるりと大海原を眺め、南は内輪山の丸山のある池の沢地区、北は集落のある岡部地区を見渡せ、同じく外輪山に位置する「尾山展望公園」。そして約250メートル下の玉石の海岸や天気のいい日には70キロメートル以上も離れた八丈島まで見ることができ、絶好の星座スポットの「神子の浦展望広場」がある。

 また、還住を果たし、柳田国男が「青ケ島のモーデ」とたたえた佐々木次郎太夫をモデルとした「還住の碑」や、屋敷はすでになく、わずかに玉石垣と土台、大ソテツが残るのみとなった「名主屋敷跡」がある。さらに集落から丸山に向かって狭い道を下った池の沢地区にあって、内輪山丸山の静かな自然の中を小島のさえずりを聞きながら散策できる「丸山遊歩道」や地熱を利用した卵・イモなどをふかせる「地熱釜」、海水を地熱から噴出する蒸気で塩を作る「青ケ島製塩所」、そして青ケ島観光の目玉といえる「ふれあいサウナ」などがある。

 同サウナは自然地熱サウナで、源泉名は「ひんぎゃの恵」。サウナ内温度68・0度。水蒸気を主成分とするため該当する泉質名はない。しかし、その噴気ガスは、炭化水素を主成分としない25度以上の地中から湧出するガスであり、温泉法に定める温泉に適合する。

 私は、他の3人の仲間と一緒にちょうどいい加減の水蒸気を主成分とする温泉サウナをゆっくり楽しんだ。私にとって、日本の温泉1965カ所目の制覇である。他の人たちに会うこともなく青ケ島での癒やしのひとときを4人そろって満喫することができた。

 関西からはかなりの遠方に位置する青ケ島だが、私にとって、いつか再び訪れてみたい魅力ある島となった。

 (大川哲次・温泉学会副会長、弁護士)

【所在地】東京都青ケ島村無番地
【電 話】04996(9)0111 (青ケ島役場)
【営業時間】平日午後4時〜8時(入館は午後7時まで)土日祝日午後2時〜8時(入館は午後7時まで)
【料 金】300円(60才以上は100円)
【定休日】第1・3水曜日
【宿 泊】なし(島の民宿を利用)
【交 通】羽田空港→(飛行機で約50分)八丈島→(ヘリコプター約20分、または連絡船約3時間)青ケ島