月刊オリックス・バファローズ通信

3年連続2桁勝利 西 勇輝投手

2016年10月30日

変化求めすぎた前半戦 来季もけがなく1年戦う

「来季もしっかりけがなく1年間戦えれば」と話す西投手
ソフトバンク戦に先発した西投手=京セラドーム大阪

 3年連続で2桁勝利を達成した西勇輝投手(25)。過去には公式戦でノーヒット・ノーランを達成し、「侍ジャパン」にも選ばれた好投手に2016年シーズンの手応えと課題を聞いた。

■盛り返した

 −前半、負けが込んで苦しんだものの3年連続で2桁勝利を達成。手応えは。

 あの成績からよく10勝できたなと思います。ほとんどの人はあきらめていただろう成績から盛り返せたのは良かったですね。序盤に防御率を上げてしまったので、あとの試合で取り返すのが難しかった。

 −開幕当初の調子は。

 スピードを追い求めすぎて自分のスタイルを見失っていた。取り組みは間違っていなかったし、どこかにできるだろうという心があった。でも駄目だと気付き、交流戦からがらっと変え、元に戻した。変化を求める時期だったし、毎年同じ打者と対戦するので、変化がないと難しいと思った。その中で変に求めすぎ、自分にはまらなかった。交流戦からはある程度思う通りに投げられたし、失投の数もぐっと減った。四球も減り、大丈夫かなと。

 −負けが続いて焦りはあったか。

 焦りというか、周りの変な雰囲気がありましたよね(笑)。やっぱり内容ではなく、結果しか見られていない。2勝8敗のときはすごく苦しかったですね。そこから盛り返したとしても、8敗というイメージがある。

■ローテを死守

 −苦しい中で1年間ローテーションを守った。

 周りからは当たり前と言われるんですけど、僕からしたら当たり前じゃない。けがをしないとか、イニング数をしっかり投げきるとかは自分の中では絶対に譲れないものだったので、3年勝ち続けられたのはよかった。平均して130、140イニングと、6年投げ続けられているのはでかいですね。

 −けがをしないための秘策は。

 11年に初めてローテを持たせてもらって、12、13年には1年間投げ続ける体力がなかった。筋トレも走る量も並以下だった。それがウエートトレをメニューに多く取り入れて、人並みぐらいになってきた。けがは減りましたね。今季も160イニング投げたが体の負担もあまりない。

■簡単ではない

 12年にノーヒット・ノーランを達成。今年は9月のソフトバンク戦で「あわや」の好投があった。

 簡単ではないですね。意識するのは八回、九回だと思うんですよ。残り打者3人で気付いてもいいところだし、七回で意識するのはおこがましい。期待されるのはありがたいですけど、相手もプロやし、そんな簡単にできるもんじゃない。確率は低い。1回やったからもう1回できるという淡い気持ちは、僕からしたらありえない。一生に一度できるかだし、現にプロで100人も達成していない。冷静に考えたらやっぱりすごいことやなと。

 −シーズンを終え、この時期に取り組んでいることは。

 10月は絶対に回復ですね。周りが走っていたら走らないといけない気持ちになるが、とにかく周りに惑わされず自分のリズムで。来年も3月から始めないといけないので、それに合わせながら。

 −今年の課題、反省を踏まえ、来季に向けての抱負は。

 終わったばっかりで、まだ考えてないですね。今から意気込んでも疲れるだけですし(笑)。そのうち自分の体も変わるだろうし、心の変化もあると思うので、身を任せていく。あとは練習で明確になってくると思うし、しっかりけがなく1年間戦えればと考えています。

 西勇輝(にし・ゆうき) 1990年11月10日生まれ。181センチ、80キロ。右投右打、投手。三重県出身、菰野高。2008年ドラフト3位でオリックスに入団、背番号21。ここまで167試合に登板して59勝46敗1セーブ、防御率3.23。