大阪ロマン紀行

 大阪のDNAを感じさせる場所や企業、人を、独自の嗅覚を持つコラムニストの岡力氏が、関西に点在するオカルトスポットを、妖怪講座が人気の亀井澄夫・妖怪研究所所長が、代わる代わる紹介していきます。二人の案内人がお薦めする“ディープ大阪”を存分にお楽しみください。

「癒やしのカフェ」ブーム

今回の案内人
岡 力
(コラムニスト)
2013年9月6日

北区天神橋フクロウのみせ

店内には20種類のフクロウがいる

 今年の6月に天神橋で開業した「フクロウのみせ 大阪店」は、早々に多くのメディアでも紹介され一大ブームになっている。システムは、1時間制で店内にいるフクロウと触れあい、写真撮影やお茶が楽しめる。また、同時に販売も行っている。

 現在、予約不可にもかかわらず平日で150人、休日にもなると200人の来場がある。ブームの秘訣(ひけつ)は、フクロウの持つ独特の愛くるしさと徹底された経営理念にある。

 カフェを経営する株式会社オウル・ファミリー専務取締役の伊東崇さんにお話を伺った。「とにかく、フクロウと来られたお客さまのことを第一に考えた結果、店内に電話を設置していません。また来店の際、徹底した事前説明の場を設けストレスになるような行為がないよう理解を求めています」

 近年、動物と一緒にいると穏やかな気持ちになれる効果が実証され「アニマルセラピー」をコンセプトにしたカフェが増えている。同店では、人間本位の考え方にとらわれないよう店に登場する3倍の数を飼育し2時間に1回の割合で交代するローテーションが組まれている。そして単なる販売目的ではなくカフェとして運営するには、理由がある。

 「当店では、売れ残ったフクロウを最後まで決して見捨てたりしません。これは、動物を扱う者の責任でもあります。どんなに年老いても面倒を見るための手段としてカフェの形態をとっています」と語る伊東さん。

 フクロウをお店のタレントに見立てることで生涯付き合える工夫がされている。古くからフクロウは、「不苦労」や「福籠」など縁起の良い呼び名で人間に親しまれている。ペット業界に新しい一石を投じる「フクロウのみせ」。プライベートで羽を休めに行きたいスポットである。

■フクロウのみせ 大阪店
大阪市北区天神橋1の10の13
定休日 月曜日

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